四川省内の新高速鉄道、巴中市と南充市を結ぶ路線が開通
【東方新報】中国・四川省(Sichuan)巴中市(Bazhong)と南充市(Nanchong)を結ぶ高速鉄道(以下、巴南高速鉄道)が6月27日に運行を開始した。これにより、巴中市が高速鉄道未通の歴史に幕を閉じた。 巴南高速鉄道は、新しく建設された巴中東駅を起点にし、西へ向かって巴中市と南充市を経由して、南充北駅に接続する。全長は149キロで、設計上の最高速度は時速250キロだ。路線には六つの駅が設置されている。四川省の北東部に位置するこの高速鉄道は、嘉陵江水系を横断し、沿線には複雑な地形が広がる。橋とトンネルの割合が70パーセントに達し、129の橋と56のトンネルが建設された。 特に注目すべきは、儀隴県(Yilong)、蓬安県(Peng'an)、南部県(Nanbu)の3県の境界に位置する嘉陵江特大橋だ。これは現在、中国で最も大規模な道路と鉄道が併用される斜張橋であり、塔間の距離は335メートルにも及び、その規模と技術力の大きさがうかがえる。嘉陵江特大橋の施工責任者である鄭飛(Zheng Fei)氏は、嘉陵江特大橋の建設において、最大の課題は水深12.6メートルでの深水作業だったが、土砂を埋め立てて人工島を造る方法が採用され、深水作業を陸上作業に変えることで建設リスクが大幅に軽減されたと話した。 巴南高速鉄道が運行を開始したことで、巴中市から南充市、成都市(Chengdu)、重慶市(Chongqing)への最速移動時間がそれぞれ48分、2時間16分、2時間46分に短縮され、以前の旅客列車と比較して1時間39分、1時間50分、1時間15分の時間が削減された。これにより、巴中市と成渝地区(成都市と重慶市)双城経済圏の間の結びつきが一層強化された。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。