「3大映画祭制覇」濱口竜介語る“日本映画の課題” 国際的評価をされても大ヒットにつながらず
――濱口監督は、グローバルプラットフォームとの仕事に興味はありますか? 従来の日本の映画やドラマとはまったく異なる予算やクオリティの基準で制作できるのは大きな魅力ですし、世界に向けた可能性がある仕組みだと思います。自分がそこでやるか否かは、おもしろくなりそうな企画ができるかどうかに尽きます。おもしろくなりそうな企画を自分で思いついたら持ち込むこともあるかもしれません(笑)。 『悪は存在しない』 長野県の自然豊かな高原に、グランピング場を作る計画が持ち上がる。コロナ禍のあおりを受けた東京の芸能事務所が、政府からの補助金を得て計画したものだったが、森の環境や町の水源を汚しかねないずさんな計画に町内は動揺し、その余波は地元の人々の生活にも及んでいく。
監督・脚本:濱口竜介 音楽:石橋英子 出演:大美賀均、西川玲ほか 4月26日全国公開 (C)2023 NEOPA / Fictive
武井 保之 :ライター