「海に眠るダイヤモンド」神木隆之介&宮本信子が明かす“謎”のヒント
――神木さんは今回一人二役に挑戦しますが、実際演じてみていかがでしょうか? 神木 「正直やはり難しいです。鉄平と玲央は生きる時代も違うので、時代設定も頭に入れて演じないといけません。明るく元気に島のみんなを引っ張る鉄平が、どういうふうに人と関わって生きていたかを頭にたたき込んだ翌日に、生きる希望を見いだせずにいる現代のホストという正反対の役柄に切り替えることもあって」 宮本 「そうおっしゃいながらも、楽しそうに演じていますよね」 神木 「初めてのことなのですごく楽しいです! 最初に一人二役と聞いた時は、うまく表現できるか、ちゃんと違う人間として見ていただけるか不安でした。でも、どちらも演じているうちに、鉄平として生きることで分かる玲央のことがあり、その逆もしかりだと気付いたんです。これは初めての感覚で、そういった部分も楽しみながら演じさせていただいているんですけど、難しさはやはり拭えないですね(笑)」
――ずばり今作の「ここがすごい!」と思うところを教えてください。 神木 「僕は美術のセットが見どころの一つだと思います。現代パートのセットはもちろんですが、端島パートのセットが本当に素晴らしくて。端島は特殊な場所でもあるので、どう再現するんだろうなって思っていたのですが、迫力があって、写真で見る端島の景色そのままが映像に映し出されています。とてもありがたい環境でお芝居をさせてもらっていることをしみじみと感じています」 宮本 「今作は、近年でも特に骨太な作りのテレビドラマになっていて、ものすごく見応えがあると思います。真面目に勉強をさせるようなドラマではなく、その時代をいきいきと生きる人間の素晴らしさと尊さが描かれていて。次から次へ何が起こるか目が離せない展開になっているので、視聴者の皆さんも早く続きを見たくてたまらなくなってしまうはずです!」 ――玲央といづみが登場する現代のストーリーとは別に、昭和の時代も描かれますが、現代にも通ずる要素はどこだと思いますか? 神木 「視聴者の皆さんにも、端島で生きる人々が抱える問題に共感してもらえると思います。その時代ならではの課題や問題はあるとは思いますが、基本的には、人がたくさん集まって関わり合う場所では何かしらの問題が発生します。それは時代に関係なく共通するところなのではないでしょうか。一見現代のストーリーの方が共感できるように見えるかもしれませんが、端島パートでも、現代とそう変わらずに共感していただけるところが多いのではないかなと思っています」