日本ライト級1位・三代大訓が判定勝ちで新王者に 吉野、宇津木らと対戦して「日本一を証明したい」
◆プロボクシング ダイヤモンドグローブ▽日本ライト級(61・2キロ以下)タイトルマッチ10回戦 〇同級1位・三代大訓 (判定) 王者・仲里周磨●(4月9日、東京・後楽園ホール) 日本ライト級タイトルマッチは挑戦者の同級1位・三代大訓(横浜光)が王者・仲里周磨(オキナワ)に判定勝ち。新王者となった。仲里は2度目の防衛に失敗。 戦績は29歳の三代が15勝(4KO)1敗1分け、27歳の仲里が14勝(8KO)2敗3分け。 王者の強打を警戒しながら、三代は得意のジャブを突きまくった。5回には相手の右目上をカットする鋭い一撃だったが、中間採点では相手に47―48×3のリードを許した。「できるなら1ポイント、リードしたかったが、あそこが許容範囲。心の準備はしていたけど、しゃあないなと。ジャブを対策していたようだけど、ジャブは僕次第だし対策できないと思った」と、後半も得意のパンチでポイントを稼いだ。 2017年10月の対戦では、お互いにダウンを奪い合っての判定勝ち。「相手はリベンジに燃えている。勢いはあったし、リベンジの気持ちは強いので集中した」と三代。最後まで決定打を許さず、判定決着へ。97―93、96―94、96―94の3―0で、「新チャンピオン!」と勝ち名乗りを受けた。 スーパーフェザー級(58・9キロ以下)時代に東洋太平洋のベルトを持っていたが、日本王座獲得は初。「かっこいいベルト」と笑みをこぼした新王者。「パンチはもらっていない。ブロックを意識したし、一発一発、しっかり打った。勝因は集中力」と胸を張った。 18年10月に王座統一戦で日本王者・末吉大(帝拳)と引き分け防衛するなど東洋太平洋王座は4度防衛した。その後、ライト級に上げて元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(横浜光)と対戦し判定で破った。その後勝ち星を重ねたものの、23年4月、ジュン・ミンホ(韓国)に5回負傷判定負けしてプロ初黒星を喫した。再起して、11月には浦川大将(帝拳)との挑戦者決定戦に判定勝ちして日本王座挑戦の切符を手にした。 世界を狙うためには「(地域タイトルの)ベルトは3つともとらないといけない。そうしないと世界に行く権利はない。国内で一番にならないと世界に行けない階級なので」と分かっている。「日本で一番強い男と言われるようにしたい。今日のベルトをステップに、もう一回世界を」と三代。「次はアジアのベルト」と話すとともに、「受けてくれるなら、吉野選手、宇津木選手とできるならやりたい」と元アジア3冠の吉野修一郎(三迫)、元日本王者でワタナベジム時代の同僚だった同い年の宇津木秀(ワタナベ)の名を挙げた。「強いと証明するには、強い選手とやらないといけない」と三代は国内最強を示して、世界へ躍り出るつもりだ。
報知新聞社