上司にイラッ!ミスを指摘され言い返したくなったときの対処法は?
体と同じく、ココロも健やかな状態でいたいものだけど、メンタルケアは何かと根性論や「気の持ちよう」で語られがち。悩みは、実は心理学的なテクニックで対処できるものも多いという。 【写真】職場でのストレスを減らし、自信をつける方法 そこで、臨床心理士の南 舞さんが、読者のお悩みに具体的な対処法をレクチャー。今回のお悩みは、『指摘されるとイラッとして言い返したくなってしまう』という30代女性からの相談です。 ▼南 舞さん 臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。
指摘されるとイライラする...
▼相談者Wさん:「イラッとして言い返したくなる......」 「上司にミスなどを指摘されるとイラッとしてしまいます。 もちろん上司の言っていることは正論だとは分かっていますが、『何で私ばっかり?』とか『自分だって完璧じゃないくせに』という思いが込み上げてしまうんです。 口には出さないものの、態度に出てしまって、後からひとりになった時に後悔するなんてことも。 こういう時ってどうしたら良いのでしょうか」 ▼臨床心理士・南さん:『怒りを感じる場面の"棚卸し"から』 「Wさん、お悩みありがとうございます。一生懸命やっているのに、自分ばかりミスを指摘されていると思うとイライラしますよね。 ひとつ気になったのですが、ミスを指摘された時にイラッとするのは、この上司に対してだけなのでしょうか? それとも上司以外の他の人、他の場面でもそうなのでしょうか? また、ミスを指摘されてもイラッとしない場面はあったりするのでしょうか? そうやって少し状況を整理してみると、ミスを指摘されたことにイラッとするのか、それとも上司の言い方にイラッとするのか、それとも他に要因がありそうか、Wさんが何に対してイラッとするのかが明らかになってくると思います。 まずはそうした怒りを感じるきっかけになっているものを理解しましょう。怒りの正体が分かるだけでも、イラッとした言動や行動、そして自責の気持ちを軽減することができるかもしれません。さて、イラッとする状況が見えてきた上で、怒りを感じる状況に対して具体的にできる行動をご紹介しますね」