くら寿司が堅調な株価推移を見せる【株価比較】スシロー運営の「FOOD&LIFE COMPANIES」と「くら寿司」の業績推移及び株価動向
くら寿司の業績推移<2695>
くら寿司の業績推移は以下となります(日本基準を採用)。 ●2022年10月期 2022年10月期 売上高1830億円(前期比23.9%増)、営業利益▲11億円、親会社の所有者に帰属する当期純利益7億4000万円(同▲60.8%減) ●2023年10月期 2023年10月期 売上高2114億円(前期比15.5%増)、営業利益24億円、親会社の所有者に帰属する当期純利益8億6000万円(同15.9%増) ●2024年10月期(予想) 2024年10月期(予想) 売上高2340億円(前期比10.7%増)、営業利益55億円(同123.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期純利益35億円(同305.4%増) 会計基準がFOOD&LIFE COMPANIESはIFRS基準、くら寿司は日本基準であり、直接的な比較はできないものの、くら寿司も順調に増収が継続中です。2022年10月期はコロナ禍の影響が残り営業利益は赤字でしたが、2023年10月期から黒字化しています。当初、2024年10月は増収・利益ほぼ横ばいの計画でしたが、6月10日に予想決算の上方修正を発表しており、大幅増益の予想となりました。 くら寿司も海外展開に力を入れており、2023年10月期の段階で既に海外事業の利益(17億円)は国内事業(13億円)を上回っています。また2022年10月期は北米事業が赤字でしたが、2023年10月期は国内及び海外の北米・アジア事業のいずれの地域も黒字化及び増益を果たしました。 休日ともなれば、多くの回転寿司チェーン店がは混雑しています。実際にくら寿司は映画キャラクターなどとのコラボレーションが業績を後押しして、上方修正を発表しました。しかしスシロー、くら寿司のいずれも、既に海外中心の成長となりつつあるといえるでしょう。
2024年はくら寿司が堅調な株価推移を見せる
最後に、両社の株価推移を見てみましょう。 ●スシローを手掛ける「FOOD&LIFE COMPANIES」は2800円台を中心にほぼ横ばい スシローを手掛ける業界最大手のFOOD&LIFE COMPANIESは2023年3月に高値3710円を付けた後、2800円台を中心に上下して株価はほぼ横ばいの状態が続いています。 ●くら寿司は2024年に入り株価は上昇、4000円台半ばを維持 一方、くら寿司は2024年に入り株価の上昇が続いており、4月の5310円が高値となっています。その後株価は下落したものの、4000円台半ばの水準に。2024年の上昇分の大半を維持する値位置にあります。 両社は会計基準の違いや規模の差がある中で、足下ではくら寿司の株価が好調です。 ただし両社ともに業績は堅調に推移しています。くら寿司に比べ株価が出遅れているFOOD&LIFE COMPANIESですが、今後株価は伸びるのでしょうか? その株価の行方とともに、海外展開で成長する両社の業績の行方も注目されます。
参考資料
・株式会社FOOD & LIFE COMPANIES「2023年9月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」 ・株式会社FOOD & LIFE COMPANIES「2024年9月期 第2四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」 ・くら寿司株式会社「業績予想の修正に関するお知らせ」
石井 僚一