GWに長野で「熱気球フェス」 地元も田の水張り延期して協力
国内有数の熱気球(バルーン)大会の一つ「熱気球ホンダグランプリ」は2017年の第2戦を長野県佐久市で5月3日から3日間、「佐久バルーンフェスティバル2017」として開催します。佐久フェスは25回目。この時季の国内は着地点の水田に水が入るため通常は競技ができませんが、佐久市の農家が毎回水田への水張りを延期しての開催です。
佐久は国内5戦の第2戦目
主催者は熱気球ファンの広がりと会場が首都圏に近いことから今回は延べ30万人の来場を見込み、連休中の子どもや家族連れ向けのイベントで盛り上げるとしています。 ホンダグランプリは4月から11月にかけて栃木、佐久、一関、佐賀、鈴鹿の各市で合わせて5戦を予定。佐久フェスは地元佐久市などで構成する組織委員会が主催し、国内外からトップクラスのパイロットが率いる熱気球約40機が参加の見込み。2日半にわたり佐久市の千曲川スポーツ交流広場で、風の穏やかな早朝と夕刻に合計5回の競技フライトを行います。
フェスティバル運営のために佐久市の地元ボランティアが約400人参加の予定。熱気球の着地の際の安全を確保するため地元の農家が5月5日の競技終了まで田んぼに水を入れないなどの協力態勢を取っての開催。地域おこしのイベントへの地元の期待を物語っています。 組織委員会の町田耕造委員長は来場予定者に向けたメッセージで「国内でゴールデンウイーク中にフライトできるエリアは(田んぼに水が入るため)ほとんどありません。佐久は地元の方が5月5日の午後まで田んぼに水を入れずに待っていただいているので飛ぶことができています。6日の朝に田んぼに水が入り始めます。フェスティバルを支えていただいて本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えています。
好天なら30万人以上の来場者も
競技は目印になる地上のターゲットに向かって気球からマーカーと呼ぶ砂袋を投下し、ターゲットとの距離の近さを競うなどします。飛行は2時間ほど。 昨年は天候不順で26万人余の来場者でしたが、今年は好天なら30万人が見込めるとし、そのうち東京など首都圏からの来場が10万人以上を占めると期待しています。 グランプリを運営するNPO法人・熱気球運営機構の会長も務める町田氏によると、日本熱気球連盟の加盟者は約2000人。熱気球操縦のための同連盟のライセンス所持者は1500人で、うち500人ほどが実際に全国で飛行しています。