【問う 時速194km交通死亡事故】大分県警「危険運転が疑われる事故、捜査を徹底」 19~23年、容疑で23件摘発
大分市の時速194キロ死亡事故で適用の成否が注目される危険運転致死罪に絡み、県警の後藤和樹交通部長は14日、「危険運転が疑われる事故は公判での審理を念頭に捜査を徹底する」と述べた。県庁であった定例会見で報道陣の質問に答えた。 県警によると、県内で2019~23年に危険運転致死傷容疑(準危険運転を含む)で摘発したのは23件。年別は19年が2件で、20~23年は年間5~6件となっている。全体の半数を超える12件は飲酒運転が原因。高速度は2件だった。 送検後、大分地検が起訴罪名を法定刑の軽い過失運転致死傷罪に変更した件数について、後藤交通部長は「検察の処分であり、回答は控える」と述べるにとどめた。 21年2月の194キロ事故では、大分東署が同4月に危険運転致死容疑で当時19歳だった運転手の男(23)を書類送検。1年3カ月後、大分地検が過失運転致死罪で在宅起訴したことで、適用要件の曖昧さが浮き彫りとなった。 遺族が「納得できない」と声を上げた後、地検は危険運転致死罪に訴因を変更した。男の裁判員裁判は今月5日から大分地裁で始まり、28日に判決が言い渡される。 後藤交通部長は「初動捜査は重要。重大事故には県警本部の責任者をすぐに派遣し、証拠を収集している」と強調した。