矢吹正道「そろって優勝するとは思わなかった」「燃えた」全国制覇の2人の子供が刺激 12日世界挑戦
プロボクシングのIBF世界ライトフライ級タイトルマッチ(12日、愛知県国際展示場)に臨む挑戦者で同級2位の矢吹正道(32)=LUSH緑=が7日、名古屋市内の所属ジムで練習を公開した。同級王者のシベナティ・ノンシンガ(25)=南アフリカ=に挑む。 シャドーボクシングやミット打ちで軽快な動きを披露し、順調な仕上がりをアピール。試合に向けては約100回のスパーリングを行ってきたといい、王座返り咲きへ「今が一番強いと思っている。100%(勝つ)気持ちで闘う」と必勝を誓った。 矢吹は2021年秋に当時WBC世界同級王者だった寺地拳四朗(BMB)を10回TKOで破り、初挑戦で王座を獲得。翌年3月、寺地とのダイレクトリマッチ(他選手との試合を挟まない再戦)で3回KOで敗れ、陥落した。 今回はこのとき以来、2年7カ月ぶりの世界戦。ボクシング人生をかける一戦を前に家族から大きなエネルギーと勇気をもらった。9月29日に東京・立川市で行われた「第6回ジュニアチャンピオンズリーグ全国大会」で長女の夢月(ゆづき)さん(14)がU15(15歳以下)45キロ級で3連覇、長男の克羽(かつば)君(11)がU12・30キロ級で優勝と、ともに全国制覇を達成した。 矢吹は「2人そろって優勝するとは思わなかったので、すごい感動したし、感激もした。すごく燃えました」と闘志を新たにする。 さらに弟でIBF世界スーパーフェザー級3位の力石政法(30)=大橋=が矢吹の試合の5日後の17日に東京・後楽園ホールで、フィリピン同級王者(30)と世界前哨戦となる61キロ契約10回戦を闘う。「今は自分のことでいっぱいなのですが、まずは自分が勝たないと話にならない。勝ったら現地に行こうと思っています」と勝利のバトンをつなぐつもりだ。 プロ戦績は矢吹が20戦16勝(15KO)4敗。ノンシンガは14戦13勝(10KO)1敗。 試合は元3階級制覇王者の亀田興毅氏(37)がプロモーターを務める「3150×LUSHBOMU vol.2」のメインとして行われ、同興行の全試合はインターネットテレビのABEMAで無料生中継される。