【函館記念】一昨年は馬券内独占のRoberto持ちがとにかく強い チャックネイトはベスト舞台での一戦
血統解説
・ホウオウビスケッツ 名種牡馬キングカメハメハの母であるマンファスを3代母に持ち、母ホウオウサブリナはマンファスの3×2を持つ野心的な配合馬。本馬はマインドユアビスケッツ産駒のスピード馬で、父譲りの先行力と母譲りの底力が持ち味となっています。小回りの中距離戦は得意条件のひとつですが、この条件なら軽い馬場が理想。また、巴賞上位馬はメンバーレベルが上がるのにも関わらず斤量を見込まれる形に。巴賞連対馬は過去10年で【0-0-0-14】で1頭も好走しておらず、函館記念へのローテーションとしては鬼門のレースとなっています。 ・サヴォーナ 母テイケイラピッドはその父スニッツェル譲りの大型馬。馬体重530kg台の恵まれた馬格は母親譲りで、力のいる馬場やダートも苦にしないパワーが本馬の持ち味です。ただその分ピュアステイヤーではないため、中距離路線への距離短縮は待ちに待った舞台。注目血統は持っていないものの、条件替わりの今回は非常に楽しみな一戦となりそうです。 ・チャックネイト 母ゴジップガールは2009年アメリカンオークス馬で、自身は芝で活躍したもののDynaformer(父Roberto)×Kingmambo譲りのパワーが持ち味。本馬の半兄サトノディードはディープインパクト産駒ながらダート中長距離戦で活躍し、ハーツクライ産駒の本馬も不良馬場のAJCCを制した通り、力のいる馬場の中長距離戦がベストといえるでしょう。函館記念の舞台はピッタリの一頭です。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大