『恋のゴールドメダル』『二十五、二十一』など スポーツを題材にした“青春”韓国ドラマ3選
パリオリンピックが8月11日に閉幕し、28日からはパラリンピックが開幕。この夏の各国の代表に注がれる視線は未だ熱く、日本中も盛り上がっている。 【写真】『恋のゴールドメダル』で共演を果たしたナム・ジュヒョク×イ・ソンギョン 身体を動かすだけでなく精神力や戦略が必要となるスポーツは、自分との戦いであり、チーム戦ならば強固な絆も大切になってくる。本記事ではそんなスポーツに魂を委ね、必死に練習を続ける若者たちの青春を切り取った韓国ドラマを3つご紹介したい。 ●『恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ~』 『恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ~』は、体育大学を舞台に、重量挙げ部のボクジュ(イ・ソンギョン)と水泳部のジュニョン(ナム・ジュヒョク)、そして周りの仲間たちのスポーツへの情熱や葛藤を描いている。 日々練習に励む中、ある日ボクジュはジュニョンの従兄で肥満クリニックを経営しているジェイ(イ・ジェユン)に一目惚れし、重量挙げ選手なのにもかかわらず、内緒でクリニックに通い始める。とあることからボクジュと仲良くなったジュニョンは、その事実を知って応援するが、次第に自分の本当の気持ちに気づいていく。 また、父親も元重量挙げ選手という生粋のスポーツ一家で育ち、当たり前のように続けてきたボクジュだったが、「重量挙げが本当にやりたいことなのか」という壁にぶつかってしまう。止まることなく挑み続けてきた重量挙げを一旦休んで、やりたかったことをすると決めたボクジュ。彼女のように、長い間頑張ってきたことから少しでも解放されてみたいと思う人もいるだろう。何かを極めるためには全力で突き進むのも大切だが、自分を失わないように、自分自身と向き合う時間も大切だと教えてくれる作品だ。 ●『二十五、二十一』 スポーツを描いた韓国ドラマとして思い浮かぶのは、『二十五、二十一』という人も多いだろう。アジア通貨危機の混乱に陥っている1990年代後半から2000年代を舞台に、フェンシングに情熱を捧げる女子高校生・ヒド(キム・テリ)と、父親の会社が倒産してどん底まで落ちてしまったイジン(ナム・ジュヒョク)が出会い、支え合う姿を中心に描いた物語だ(意図せずナム・ジュヒョク続きだが……)。 ノスタルジックに描かれているため、一見すると切ない出会いと別れの物語に思えるが、それだけでなくスポーツ一筋のヒドと名門大学に通っていたイジンのコミカルな掛け合いにクスッと笑えて、どこかに置いてきたような仲間たちとの青春や、学生時代に感じる憤りを一緒に味わえる人間ドラマだと言える。歳の差のあるヒドとイジンの、恋愛よりも深い、魂で繋がっている関係性に羨ましさも感じることだろう。 ヒドとライバルのユリム(ボナ)に注目してみると、心の内側にある情熱を思い出すことができるかもしれない。幼い頃は神童と言われたが、高校生になって伸び悩んでいたヒドは、それでもフェンシングが好きという気持ちは変わらず、ユリムを目標に努力を続けてきた。一方ユリムも貧しい家族の期待を背負って練習を欠かさず、国際大会の金メダリストに。2人の性格は真逆とも言えるが、フェンシングへの愛は人一倍。最初は険悪だが、徐々に心を通わせていく2人の友情も、ヒドとイジンの関係性と同じくらい本作の重要な要素だ。「ヒドとユリムのように自分が熱意を持てるものは何だろう」と自分に問いかけたくなるほど2人の輝きに圧倒されてしまう。 さらに、劇中ではスポーツ選手の進路についても描かれており、今まで積み重ねてきたものを諦める勇気を持つ強さも学ぶことができる。