イーロン・マスク氏インド訪問へ、モディ首相と会談-投資計画発表か
(ブルームバーグ): 電気自動車(EV)メーカー、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、インドを訪問しモディ首相と会談する。同首相は今月後半に始まる総選挙で3期目の政権獲得を目指しており、テスラの投資を巡りさまざまな臆測が飛び交っている。
インド紙エコノミック・タイムズ紙はマスク氏が月内にインドを訪れる予定だと報じた。同紙によると、マスク氏は製造施設設立を含むインドへの投資計画を発表する公算が大きい。マスク氏は先にモディ首相との会談を楽しみにしているとX(旧ツイッター)に投稿していた。同氏はXのオーナー。
モディ首相はマスク氏との会談を通じ、エネルギーやテクノロジー、輸送など幅広い産業で外国資本を誘致し、何百万人もの若者の雇用創出に政府が成功しているとアピールするものとみられる。
インド紙タイムズ・オブ・インディアは13日、マスク氏がモディ首相と話し合うテーマの一つは、マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースXの人工衛星事業「スターリンク」になりそうだと伝えた。関係者からの情報を引用した。
また、エコノミック・タイムズ紙は同日、事情に詳しい関係者の話として、インド政府はスターリンクに衛星通信ライセンスを条件付きで付与する可能性があると報道。スターリンクがデータを国外にルーティングしないことや、インドで使用されている機器に関する一部詳細を米国と共有しないことなどがそうした条件に含まれ得ると関係者の1人が同紙に語った。
同紙によれば、スターリンクはインド企業との提携も要請される可能性がある。スターリンクは260万以上の顧客にインターネットサービスを提供している。
テスラの事業開発担当ロハン・パテル氏はXへの投稿で、メディアの臆測はどこにでもあり、インドも「免れられない」とコメントした。テスラはインドでのEV工場建設を検討。世界3位の温室効果ガス排出国であるインドは、経済の脱炭素化と2070年までの温室効果ガスの事実上排出ゼロを目指している。