かかりつけ医には「繁盛してない病院」を選んだほうがいい?他の患者が少ないことの意外なメリット
---------- 病院を選ぶときは、「繁盛している病院」より「ガラガラの病院」を選んだほうがいい。そう語るのは、著書に『老いを楽しむ心理学』(ワニブックス)がある心理学者の内藤誼人氏だ。一見、逆のように思えるが、どうしてなのだろうか? 読めば納得の理由を教えてもらった。 ---------- 【マンガ】5200万円を相続した家族が青ざめた…税務署からの突然の“お知らせ”
「腕がいいから」で選んではいけない
かかりつけのお医者さんを選ぶときには、なるべく他の患者さんがいなくて、ガラガラの病院やクリニックを選ぶとよいですよ。 お医者さんを選ぶときには、たいていの人は、腕がいいとか、医学的な知識が豊富であるといったことを基準にすると思いますが、その選び方ではいけません。とにかく自分以外の患者があまりいない病院やクリニックを選ぶようにしましょう。 なぜ、そんなことをするのでしょうか。 その理由は、他の患者さんがいなければ、当然の帰結として、自分のことをじっくりと診療してくれる時間をとってくれるからです。 流行っている病院では、そういうわけにはいきません。他の患者さんのことも診察しなければなりませんから。 「3時間待ちの3分診療」という言葉があります。待合室で3時間も待たされたのに、肝心の診療は3分で終わり、という意味です。流行っている病院では、どうしてもそういうことが起きます。これはしかたがないという側面もあるでしょうが。
「満足感」が病気の治癒につながる?
その点、ガラガラの病院であれば、たっぷりと診察時間をとってくれます。相談したいことも遠慮なく話すことができます。 英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのジョージ・フリーマンの研究によると、医師の診察時間が長いほど、患者はよく治るそうです。 お医者さんが自分のために時間をかけてくれると、患者は心から満足できます。そういう満足感が、治癒につながるのでしょう。 「大きな病院でないと、何となく不安……」という人もいるでしょうが、小さなクリニックだからといってバカにしたものではありません。 若い先生だから実力もないのかというと、そんなこともありません。きちんと医師免許を持ったお医者さんが診察してくれるのですから、何の心配もいらないのです。