一足早く「春」出荷 富山・山田地域特産の啓翁桜
富山市山田地域の特産「啓翁桜(けいおうざくら)」の出荷が25日、同市山田清水にある山田村花木生産組合の花木促成施設で本格的に始まった。年内は8千~1万本を出荷し、今シーズンでは約7万本を見込む。 農家の冬場の収入源確保などを目的に1995年から栽培を始めた。冬に楽しめる桜として人気が高い。同組合によると、台風が少なかったため枝が折れる被害が少なく、夏場の雨で花芽が順調に付いたという。 25日は、組合員が約80センチの枝の枯れた部分を切り取り、4、5本ごとに束にまとめて袋詰めした。出荷は来年2月中旬まで続く。 暖かい部屋で七、八分咲きになった後、玄関など涼しい場所で管理すると、約1カ月間、満開を楽しめるという。 石崎貞夫組合長(76)は「今年は地震などの災害が多かったが、新年は桜を眺めて和やかに過ごしてほしい」と話した。 JAあおばの直売所や地場もん屋総本店、県内の生花店などで取り扱う。問い合わせは同組合、電話076(457)2678。