<プロ野球速報>TG戦雨天中止に阪神・金本監督「噛み合っていない感じ」
阪神ー巨人戦(甲子園・8日)が3回の巨人の攻撃途中で雨が激しくなり中断、しばらく様子を見たが、天候の回復予報が思わしくなく、グランドコンディションの悪化もあり雨天中止となった。先発の青柳晃洋(23)は、3者凡退でスタートを切り、2回は先頭の阿部慎之助(38)に二塁打を浴びたが、続くマギーを投直併殺打に打ち取るなど、3回二死までを打者8人できっちりと抑えた。 一方、巨人の先発左腕、田口麗斗(21)は、初回に2つの四球で一死満塁のピンチを背負うなど、あまり調子が良くなかっただけに、金本監督は雨天中止に複雑な表情を浮かべた。 「(青柳は)初登板にしては落ち着いていて、コントロールもテンポもよかった。一回は7球で終わってくれたし、久々に一回の守りを気持ちよく見られた。先発がきっちりといったら雨でノーゲーム……噛み合っていない感じだなあ」 前日のゲームは初回に守りの乱れもあって3失点。立ち上がりがチームの課題だったけに、そこをクリアした試合の展開に期待感があったのだろう。 しかし、その一方で「恵みの雨」とも捉えられるプラス要素もある。 先発崩壊で、勝ちゲーム、負けゲーム関係なく、桑原謙太朗(31)、松田遼馬(23)らの中継ぎがフル回転しているため、金本監督も、「中継ぎの疲労を考えると、恵みの雨といえるんじゃないか」と言う。 加えて年齢面を考慮して「定期的に週一で休ませる」という起用法で臨んでいる福留孝介(39)をこの日、スタメンから外して、4番に原口文仁(25)、ライトに中谷将大(24)を起用したが、“飛車角”落ちのゲームが雨で流れたのはラッキーとも言える。本来ならば、明日、9日に休養予定だったというが、左腕・田口が先発したことで1日ずらしたことが幸いした。 対する巨人の高橋監督も「中継ぎ陣を休ませることができる」と恵みの雨と捉えた。 巨人打線も、打率1割台と不振の長野久義(32)をスタメンから外して、亀井善行(34)を使ったが、青柳を相手にタイミングは合っていなかった。さて、この雨を明日の試合に生かすのは、阪神か、巨人か。 両軍の予告先発は、阪神が能見篤史(37)、巨人が大竹寛(33)となっている。