8月の定時到着率、JAL・ANAトップ10圏外 ピーチは好調続く=英Cirium調査
英国のデータ分析会社「シリウム(Cirium)」が公表した2024年8月の航空会社別の定時到着率によると、運航規模の大きな航空会社を示す「グローバル(全世界)」部門は、アエロメヒコ航空(AMX/AM)がトップとなった。トップ10圏内が4カ月続いていた日本航空(JAL/JL、9201)と全日本空輸(ANA/NH)の日系大手2社は、5カ月ぶりに圏外となった一方、「LCC」部門ではピーチ・アビエーション(APJ/MM)の好調が続いている。 航空会社別のデータでは「アジア太平洋」と「北米」「欧州」「中南米」「中東・アフリカ」の5地域別に集計。便数や提供座席など運航規模が大きく、アジアや欧州、北米など3地域以上に就航する航空会社を「グローバル」とし、定刻に対して15分未満の遅延を「定時到着」と定義する。 このほか単一機材で運航している航空会社など、LCC(低コスト航空会社)各社を中心として「LCC」に分類。LCCの区分は、国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)のカテゴリーに準拠した。 ◆グローバル 全世界の航空会社を対象にした「グローバル」部門は、アエロメヒコが1位を獲得。定時到着率は86.54%、運航便数は1万7444便、運航の完了・達成率を示す「コンプリーションファクター」は99.94%だった。日本勢は2022年11月から1年10カ月連続で首位を逃している。 2位はサウジアラビア国営のサウディア(前サウジアラビア航空、SVA/SV)で定時到着率が84.60%、3位はコロンビアのアビアンカ航空(AVA/AV)の83.19%だった。 ◆アジア太平洋 アジア太平洋は、タイ・エアアジア(AIQ/FD)が1位を獲得。定時到着率は78.98%、運航便数は1万459便、コンプリーションファクターは100.00%だった。 2位はベトナム航空(HVN/VN)で定時到着率が78.73%、3位はシンガポール航空(SIA/SQ)で78.47%だった。 日本勢ではJALが6位(72.94%)で、唯一のトップ10入り。ANAはトップ10圏外だった。 ◆LCC LCC部門の1位はゴル航空で、定時到着率は85.41%、運航便数は1万7901便、コンプリーションファクターは98.43%だった。 2位はイベリア・エクスプレス(83.43%)、3位はアズール(83.06%)だった。日本勢でトップ10にランクインしたのは、ピーチ1社のみだった。
Yusuke KOHASE