【山口県】山口県農業の課題解決へ 西京銀行が中森農産に資本参加
周南市の西京銀行(松岡健頭取)は24日、中森農産㈱(本社・埼玉県加須市、中森剛志代表取締役)と資本業務提携を結んだ。この日、同行で契約締結式が開かれた。 中森農産は2017年に中森代表(35)が設立した、耕地面積300ヘクタールの大規模農業法人。従業員は20人で平均年齢29歳。同行は中森農産の第三者割当増資において同社普通株式を引き受けることで年内に5千万円を出資する。 この提携によって同行は営業エリアで①事業再構築、事業承継コンサルティングサービス②中森興産の農業事業に関するノウハウの提供③同社が開発した生産工程の最適化システム、農業生産総合デジタルツイン「TRAVIS」などを活用した天候リスク予測等に基づく生産工程等最適化コンサル④後継者不在の農業事業者の農地引き受け、事業承継などのサービスを開発、提供する。 契約締結式後の記者会見で松岡頭取は、中森農産によって農業従事者が確保でき、所得水準が低いなどの山口県の農業の課題を解決することができると提携の意義を述べた。営農組合・農事組合法人の多い山口県での農地承継にも積極的かつスムーズに対応することができるとしている。 中森代表は海外では国内以上に有機米が高く評価され、値段も高く、輸出にも取り組んでいることを紹介して「スケールメリットで勝負するのではなく、オーガニックを生産したい」と同社の方向性を説明した。