イスラエル、病気やけがの子ら68人をガザからエジプトなどに移送
イスラエル国防省傘下の「占領地政府活動調整官組織(COGAT)」は27日、病気やけがをしたパレスチナ自治区ガザの子どもたちとその付添人ら68人をエジプトなどに移送させたと発表した。傷病者の避難は5月以来だという。「ガザの医療負荷を緩和する取り組みの一環だ」としている。 【写真】パレスチナ自治区ガザで2024年6月26日、支援団体が調理した食事をもらうために集まった子どもたち=ロイター 発表によると、イスラエルは同国とガザ南部の境界にあるケレムシャローム検問所を通じて、19人の子どもたちを含む68人をエジプトなどに出発させるべく協力をした。「米国やエジプト、国際社会」との調整のもとで行ったとしている。 イスラエル軍は5月上旬にラファでの地上作戦の開始に伴い、エジプトとガザ南部をつなぐラファ検問所を閉鎖。世界保健機関(WHO)によると、傷病者の避難はそれ以来実施されていなかったという。WHOの地域事務局長は「歓迎すべき一歩だが、まだ1万人以上の患者がガザの外での治療を必要としている」とX(旧ツイッター)に投稿した。(エルサレム=根本晃)
朝日新聞社