台風が“4つ同時”発生へ 11月で初の「クアドラプル台風」で影響は?【Nスタ解説】
広瀬駿 気象予報士: やはり、「異常な状況が続いている」ということがどの説明にもついてしまいますが、太平洋高気圧が少し北にずれていて、そのふたが外れたところで雨雲が発達し、台風の渦巻き、雲の渦巻きができやすいような状況になっています。 台風は、発生した環境によって性格がある程度変わることがわかっています。 今回、南の地域は貿易風、東風が吹いているエリアで、それがうねうねと波打っているところで、台風が22号、23号、24号と発生しています。 こういった場合で発生したところでは、西向きに行って兄弟を作りやすい台風の特徴を持っているので、いくつも同時に発生していると考えられます。 井上貴博キャスター: これまでの地球温暖化や異常気象が理由の一つだとしたら、それは2023年までもあったことだと思うのですが、2024年特有というのはどう説明できるのでしょうか? 広瀬駿 気象予報士: 今まで「記録的」というような表現がついていた過去の暑さを、2024年はもっともっと上回りました。それで海があたたまり、猛暑のツケとして11月の台風や大雨につながっているともいえるのではないでしょうか。 ホラン千秋キャスター: 台風が遠くを通るたびに大雨の影響を受けるとすると、地元の皆さんは心配ですよね。 産婦人科医 宋美玄さん: 台風がいつ来るかというのが、昔とすごく違ってきているように思います。台風が4つ同時にできるとなると、進路などにはお互いにどういう影響があるのでしょうか? 広瀬駿 気象予報士: 台風がお互いを干渉しあって、予想がその分わかりにくくなり、最新情報も更新されるたびにコロコロ変わる部分もあります。 心配なのは、もしかすると台風25号になるかもしれない熱帯低気圧の進路です。今は日本のはるか南の海上にありますが、だんだん進路を西から北へ変え、週末に沖縄県に接近する可能性が出てきました。 「11月なのに台風か」と皆さん驚かれるとは思いますが、やはり、近づくとまた大雨になる心配もあります。今週は沖縄・奄美でまだまだ油断できない状況が続くので、雨の降り方に十分に注意をしてもらえたらなと思います。