「子どもを投げてつぶしたい」保護者が暴いた“保育虐待”の実態 記録された保育士たちの異常な暴言行政の限界も…なぜ防げない?【news23】
保育士C「何でも壊せる施設あるの知ってます?ストレス発散にガラクタ」 保育士A「投げたりする」 保育士B「私〇〇(幼児の名前)をジャイアントスイングして投げたい」 保育士A、C「ハハハハハ」 皿や瓶を投げてモノを壊す娯楽施設で、「子どもを投げたい」と話していたのです。録音された時間などから、そばには昼寝をしている子どもたちがいたとみられています。 保育士A「投げるなら誰投げたい?」 保育士B「わたし3人おるな」 保育士A「投げ方としては人間やろ。ヒューバーン!みたいな。ヒューヒューと投げる。どちらにしようかな…〇〇ちゃん(幼児の名前)やな」 録音した保護者はすぐに八尾市と園に通報。音声を聴いた市の担当者は… 八尾市 保育・こども園課 和島あかね 課長 「園児を侮辱する言葉であったり感情にまかせて叱責したりとか、威圧的なものであるのでこれはもう心理的虐待に該当するということで判断した。(園に対し)事実確認を行い、翌日からの保育体制の見直しを指示しました」 園は緊急の保護者会(当該クラスのみ)を開き、「不適切保育があった」と謝罪。保育士3人をクラスから外すとしたうえで、再発防止に努めると説明しました。 園が市に報告した内容によると、保育士たちの動機はこう書かれています。 園が市に提出した「経緯報告書」 「保育がうまくいかないことに感情的になった」 保育士3人は発覚から数日後、諭旨退職処分となりました。 園は取材に対し、「多忙さが保育士の余裕をなくし今回の件を招いたと推察する」と回答。「業務の合理化や人権の研修などに取り組む」としています。 私たちは今回の音声を乳幼児教育の専門家にも聴いてもらいました。 玉川大学教育学部 大豆生田啓友 教授 「これすごく不思議なのは、大人の声と子どもの泣き声しかほぼ聞かなかった。異常ですよね、子どもの声が聞こえない。異常。2歳児しゃべりますよ、もっと。子どもがしゃべらない、それが深刻。聞いていないような顔して、子どもたちはすごくわかっているので、ものすごく傷つきます。音とかふるまいで威圧すること、ものすごいプレッシャーなはず。自分が叩かれるのではないかという恐怖さえ感じるわけですから、まさにそれも脅しですよね。(子どもが)自分で主体的に動いたり、自分って結構できるかもと思えたり、そういう風なことが育つ大事な時期。管理統制・強圧的にされるとそれが育っていかない」 保護者は、なぜもっと早く気付けなかったのかと話します。 保護者 「子どもにもすごい罪悪感。申し訳ないなっていう気持ちでいっぱいで」 「他のスタッフも知っていたのではないか、という疑問は今もありますし」