みずき舞が新曲『わかれざけ』で魅せる演歌の力。ヤケ酒がつないだ小橋建太との縁
◇ヤケ酒が小橋建太さんとの縁を結びつけた!? ――『酒連々』には「浮かれ酒 けんか酒 詫び酒 泣き酒 笑い酒」という歌詞が出てきますが、これらのお酒はすべて経験されていますか? みずき:私、お酒を飲んでも普段とほとんど一緒なので、浮かれ酒がちょっとあるぐらいです。泣き酒はないですね。それは一緒にいて楽しい人としか飲まないからというのもあると思うんですけど、お酒に頼ることがないというか。深酒は……ちょっとありますかね(笑)。 ――旦那さんの小橋建太氏(元プロレスラー)と初めて会ったときに、大喧嘩をしたという逸話を聞いたことがあるんですが、本当の話ですか? みずき:あれは小橋さんがヤケ酒をしていて、飲んだこともない分量を飲んだときが(二人が会った)最初で、もちろん私はヤケ酒の背景も知りませんし、“この方はそういう方なんだな、二度と関わりたくないな”と強く思いました(笑)。 それが、連絡先も伝えていなかったのに後日、お詫びの電話が来たんです。“なんで、あの人から電話が!?”とビックリしつつ、早く切りたかったので「ほかに何かございますか?」と言って1分ほどで切ったという、いま思うと大変失礼なことをしちゃいまして(笑)。 でも、それから小橋さんを知っていくなかで、普段は全然飲まないですし、ヤケ酒はその初対面のときだけだったので、よほどつらいことがあったのでしょうね。 ――ある意味、みずきさんと小橋さんを結びつけたのが“ヤケ酒”だったことになりますね。 みずき:それがよかったのかもしれないですね。楽しいお酒だったら、その場は楽しかっただけで終わって、点のままだったかもしれません。そこからお詫びの電話をいただいたことで線になったのですから。 ――6月29日に能登半島地震被災地復興応援コンサートとして現地を訪れ、伍代夏子さんをはじめとする7人の女性演歌歌手の皆さんで歌いました。 みずき:今回は石川県珠洲(すず)市を訪問しました。その道中でも家が全壊しているところがたくさんあって……どれほど心を痛めていらっしゃるのだろう、自分に何ができるのだろう、と考えながら向かったんです。 でも、会場に着いたら、すごい暑さにもかかわらず大勢の皆さんが笑顔で待ってくださっていて……1曲目の『能登半島』が始まった瞬間に、出演者はみんな泣いて歌ってました。 ――元気になってもらうために行ったのに……。 みずき:逆にいろいろな想いをいただきました。聴いていただける方との距離感の近さも、演歌ならではと改めて感じましたし、演歌にしかできないことがあると再確認もしました。それは人に寄り添ったり、気持ちを汲み取ったりという役割だと思っています。そこは忘れてはいけないですよね。 こういう機会にずっと巡り会えていることでが、私自身のモチベーションにつながっていて、83歳になった父は今も変わらず会場にも応援に来てくれるのですが、その喜んでくれる表情も励みになっています。 ――8月23日には目黒(東京都)の「BLUES ALLEY JAPAN」で、新曲を引っ提げてのライブがあります。 みずき:お酒がテーマの曲を披露するということで、ライブ開始前にお食事とお酒を楽しんでいただく、普段の疲れを取っていただく、あるいは逆に力をチャージしていただく……そんなステージにしたいと思っています。 「みずき舞プロデュース“お酒に合う1プレート”」付きの席も用意されていて、新しいと思っていただけることをやっていきたいです。ライブハウスで演歌のライブをやるのも、今まではあまりなかったことです。 これからも、たくさんの新しい魅力を表現して発信していけたらと思っています。皆さんにも、ご自身のお酒にまつわる出来事を思い出しながら、新曲を聴いていただけたらうれしいです。 (取材:鈴木 健.txt)
NewsCrunch編集部