金井宇宙飛行士がJAXAで会見(全文1)初フライトは宇宙飛行士の最終試験
チーム体制の中で宇宙飛行士は一番“下っ端”
最後に、われわれのチームの体制について、簡単にご説明のスライドなんですけども、宇宙ステーションが上にあるために、私が、私の写真が偉そうに一番上になってしまってるんですけども、実際この体制図の中でいうと、宇宙飛行士は一番下の層になります。一番下っ端です。 で、一番上に全体を統括しているのは、スライド右下にいます、インクリメントマネージャというこの2人で、インクリメントマネージャというのはマネージャーですから、全てを統括する、そうですね、演劇でいうとプロデューサーのような役目で、彼らは実戦部隊であるフライトコントローラ、管制官チームも指導すれば、それを支える技術チームも、指導してさまざまな広報であったりとか、計画担当者であったりとか、全体を統括するのがインクリメントマネージャで、そのインクリメントマネージャの下で実際にミッションの運営に携わるのがフライトディレクタが指揮をする管制官チームというのになります。 そしてその管制官チームの指示に従って、実際、手を使い、足を使い作業するのがわれわれ宇宙飛行士という、そういった大きなチーム構成となっております。で、私自身は本当に新人の宇宙飛行士で失敗もするでしょうし、仕事もなかなかうまくできないかもしれませんが、私自身はそこでスーパープレーをする必要はないなと思っていて、チームとしてきちっとした成果を出すことができれば、それはミッションの成功であると考えております。 で、幸い、インクリメントマネージャの尾藤さん、松本さんは非常に経験のあるお2人、エンジニアで、尾藤さんは私が入社したときから、実は宇宙飛行士の訓練を担当してくださっている方で、松本さんは、私が一緒に勤務をさせていただいた宇宙実験を担当する、そういった部署で長くやられていた方ですので、宇宙飛行士のミッションについては詳しい方で。そして、佐孝大地、中村大地というお2人、素晴らしい名前を持っていて、地上で宇宙飛行士の仕事をサポートする管制官としては素晴らしい名前の「ダブル大地」は今回が初めてのインクリメントフライトディレクタではなく、ベテランですので、こういったベテランの力を借りながら、チーム「きぼう」として何か1つ大きな成果を出して帰ってくれればいいなとそういうふうに考えております。以上です。 【連載】金井宇宙飛行士がJAXAで会見(全文2)へ続く