「九州豪雨で住民死亡は河川整備の不備や避難情報の伝達に過失」…熊本県と人吉市に賠償求め、遺族提訴
2020年7月の九州豪雨で熊本県人吉市の住民が死亡したのは河川整備の不備や避難情報の伝達に過失があったのが原因だとして、遺族が16日、県と市に慰謝料など2981万円の損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こした。 【写真】大雨で球磨川が氾濫し、冠水した熊本県人吉市の市街地(2020年7月4日、読売機から)
訴状によると、住民は20年7月、球磨川の支流が氾濫してアパートに流れ込み、避難しようとして濁流に流された。支流の増水は、県が適切な堤防整備をしなかった別の支流が氾濫して流れ込んだのが一因と主張。市は避難指示を防災行政無線で1回放送しただけで住民に十分に伝えなかったなどと指摘している。県と市は「訴状が届いておらず、今後、内容を確認して適切に対応する」としている。