アルトマン氏支援の次世代原発企業、株式上場計画を投資家が承認
(ブルームバーグ): 米オープンAIの最高経営責任者(CEO)、サム・アルトマン氏の支援下で次世代原発を開発する新興企業オクロは、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて株式を上場する計画で投資家の承認を得た。低迷するSPAC市場では珍しく明るいニュースとなった。
アルトマン氏はオクロの会長を務めている。同社は上場への最後のハードルをクリアした後、近日中にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する可能性が高い。SPACのオルトCアクイジションにはアルトマン氏のほか、かつてシティグループのバンカーだったマイケル・クライン氏が関与している。オクロの企業評価は合併合意が発表された昨年7月の時点で、8億5000万ドル(約1300億円)とされていた。
サム・アルトマン氏のSPAC、米先進的原子炉会社の株式公開へ
上場計画の承認後、オルトCの株価は乱高下。一時は14ドルまで下げたが、それでも承認時に投資家が償還を選択した場合の水準から30%余りのプレミアムに相当する。この日の投票を控えて、オルトC株はリテールトレーダーの注目を集め、年初から40%余り上昇していた。
アルトマン氏支援のSPAC急伸、合併する次世代原発企業の提携好感
オクロのウェブサイトによれば、同社は2029年末までに同社初の商業用次世代原子炉を米国に配備する見通し。
オクロのほかにも核融合の新興企業には、アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベゾス氏や、マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏、パランティア・テクノロジーズの共同創業者ピーター・ティール氏ら著名な資産家が支援している。7月のプレスリリースによると、アルトマン氏がオクロに出資したのは2015年。「核融合による先進的エネルギーソリューションの商業化において、最も有利な位置につけている」と評価したという。
原題:Altman-Backed Nuclear Developer Nabs Approval for SPAC Merger(抜粋)
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Bailey Lipschultz