忘れられてしまった…。アーセナルの消えた天才6人。将来有望だったはずが、輝けなかった神童たち
FW:ジョエル・キャンベル(コスタリカ) 生年月日:1992年6月26日 アーセナル通算成績:40試合4得点6アシスト 2014年のブラジルワールドカップでコスタリカ代表は旋風を巻き起こした。後にレアル・マドリードへと移籍するGKのケイラー・ナバスを中心とした堅守と縦に速いカウンターで、ウルグアイ代表、イタリア代表、イングランド代表が同組となったグループDを首位で通過した。 その攻撃陣の中心となっていたのが2011年夏にアーセナルが19歳の若さで引き抜いたジョエル・キャンベルである。アーセナル加入後は労働許可証(VISA)の影響でしばらくトップチームに絡むことができていなかったが、ワールドカップでの活躍を受けて、その注目度が高まっていた。 2015年夏にビジャレアルへのローン移籍を経てアーセナルへと復帰したキャンベルはついにアーセナルの戦力としてカウントされ、2015/16シーズンはトップチームで公式戦30試合に出場した。一時は右WGのレギュラーにも定着したが、完全にアーセン・ヴェンゲル監督からの信頼は掴めず、続く2016/17シーズンからは再びローン移籍での生活が始まった。 2018年夏にフロジノーネへと完全移籍することでアーセナルを離れたキャンベルは、早々に欧州から撤退する。セリエA移籍から半年後にはメキシコを活躍の拠点に移し、2023年夏には母国に復帰。32歳となった今でもコスタリカ代表のメンバーに名を連ねており、現在行われているコパ・アメリカ2024にも出場した。
MF:ヘンリ・ランズベリー(イングランド) 生年月日:1990年10月12日 アーセナル通算成績:8試合1得点0アシスト 8歳からアーセナルの下部組織でプレーしたヘンリ・ランズベリーは同年代のジャック・ウィルシャーやアーロン・ラムジーとともにクラブの将来を渇望された選手の一人だった。 17歳でトップチームデビューを飾ったランズベリーは、アーセン・ヴェンゲル監督からも「ビッグプレイヤーになる」と太鼓判を押されていた。その期待に応えるように、ワトフォードやノリッジなどの武者修行先で中心選手として活躍していたが、ウィルシャーやラムジーら同年代の選手とポジションが被ったことで、トップチームに居場所を見つけることができず。わずか8試合の出場でアーセナルを去った。 その後のランズベリーのキャリアで中心となったのがチャンピオンシップ(イングランド2部)だ。それでも2017年冬にアストン・ヴィラへと引き抜かれると、2019/20シーズンに自身8年ぶりとなるプレミアリーグへと昇格を果たした。 シーズン初出場となったクリスタル・パレスとの第4節で試合終了間際にゴールネットを揺らした。ところが、この試合を最後にアストン・ヴィラ戦のレフェリングから外れることになるケビン・フレンドの大誤審によって得点が認められず、ランズベリーのプレミアリーグ初ゴールは幻となった。 その後は怪我に苦しみながらもブリストル・シティとルートン・タウンに在籍し、2022/23シーズンを最後に32歳の若さで現役引退。現在はコロナ禍に目覚めたガーデニングから発展して芝生を開発する会社を起業し、順調なセカンドキャリアを歩み始めている。