2016年の梅雨明け時期はいつ? 気象庁に聞いてみたところ……
7月に入り、海開きが各地で相次いでいるというのに、まだ梅雨は明けません。うっかり折りたたみ傘を持参し忘れてしまい、外出先で後悔する経験に覚えのある人も多いはず。たまの晴れ間を生かせず、洗濯物がたまっている人もいるのではないでしょうか。ことしの梅雨明けはいつになるのか、気象庁に見通しを聞いてみました。
気象庁は梅雨明け予想をしていない
「結論から言いますと、気象庁では梅雨入りや梅雨明けの発表はしていますが、いつ梅雨入りするか、そして、いつ梅雨明けするかという予想はしておりません」と、いきなり釘を刺されました。 梅雨明けを判断する目安として、一番大きいのは晴れの日が続く見込みがあるかどうか。加えて、そうした晴天をもたらす気圧配置、とりわけ太平洋高気圧の勢力拡大にともなう梅雨前線の北上がみられるかどうかなどの条件を見極めるといいます。逆に、くもりや雨の日が続くと、梅雨明けの判断はいつまでたっても出せないのです。天候不順により記録的な冷夏となった1993年、気象庁は沖縄地方など一部を除いて梅雨明けを特定できなかったとか。
気象庁は「宣言」という言葉を使わない
昨年は10日ごろに関東甲信越地方が梅雨明けしました。今年は現在もくもりや雨の日が続きます。気象庁によると、昨年は太平洋高気圧の勢力の広がる時期が早かったのですが、今年は太平洋高気圧がまだ強まっていないと説明します。 今年の梅雨明けは、いつになるのでしょうか。気象庁が毎日発表する向こう一週間の天気予報を見れば、ある程度予測できる場合があるといいます。たとえば、くもりや雨の日のあとで、晴れの日が続くという予報になっていれば、気象庁が梅雨明けを発表する可能性がありそうです。 「東京地方のここ一週間の天気予報は、15日がくもり時々雨、16日と17日がくもり、18日、19日がくもり一時雨、20日がくもりですが、21日はくもり時々晴と予想しています。そのあとも安定して晴天が続く状況だった場合は、梅雨明けの検討を行うことになると思います」 ちなみに「梅雨明け宣言」という言葉をよくニュースでみかけますが、同庁によると、「マスコミがよく使う言葉ですが、気象庁では『宣言』という言葉を使っておりません」と話しています。 例年では、東京地方の梅雨明けは21日ごろの見込み。夏の到来が待ち遠しい人は、気象庁の週間天気予報を日々チェックしてみるといいかもしれません。 (取材・文:具志堅浩二)