父も祖父もエースの血筋、サシで勝負なら負けない5歳…種雄牛「中津秀」 霜降り度遺伝能力県内初の10点台で歴代1位に
鹿児島県肉用牛改良研究所(曽於市)は26日、新規種雄牛「中津秀(なかつひで)」の遺伝能力を調べたところ、霜降り度合を示すBMS(最高12)が10.4となり、県内歴代1位になったと発表した。県有種雄牛で10を超えるのは初めて。高級部位のロース芯面積も歴代2位の成績だった。 【写真】人工授精で生まれた「中津秀」の子の枝肉断面(県肉用牛改良研究所提供)
中津秀の凍結精液を人工授精した去勢牛8頭の枝肉を調べた。BMSのこれまでの最高は「吉高竜(よしたかりゅう)」が昨年記録した9.5で、大幅に向上した。県平均は7.1。中津秀のロース芯面積は平均75平方センチ、枝肉重量は513.5キロ、バラの厚さは9.1センチ、皮下脂肪厚は2.2センチで、いずれも県平均より優れていた。 中津秀は2019年4月に鹿屋市で生まれた。父は14年にBMS、ロース芯面積ともに当時の歴代トップとなった「秀幸福(ひでさちふく)」、母の父は通算で30万本以上の精液を供給したエース種雄牛「華春福(はなはるふく)」で、母の祖父は「金幸(かねゆき)」。 川嶋啓介所長(58)は「肉質・肉量ともに優れ、県内和牛の改良や生産者の経営にも貢献できるだろう。今後調べていく脂肪の質についても期待ができる」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
【関連記事】
- 屋久島・弥生杉倒木、大規模停電…台風10号やはり強かった、農業被害さらに拡大 オクラ倒れ、サトウキビ折れる…県全体で32億円、ここ5年で最大
- 焼酎は自然の恵みの結集…だから、うまい水育む豊かな森づくりを後押し 霧島酒造がJ‐クレジット活用で森林組合と連携協定 都城
- 中国の禁輸解除、漁業者らが抱く期待と不安 魅力の巨大マーケットは変容、他国へも風評伝播「ゼロから再スタート」
- きたぁ~5800円バーガー! ふるさと納税日本一のまち、肉ガチャに続くガチ企画「せっかくなら最高級部位を」 道の駅・都城NiQLL
- 県内産米も順調に生育、購入制限や品切れもあるけれど…「買い急がないで」 新米の価格上昇予想にも農家は理解を求める「ここ1、2年が安すぎた」 鹿児島県内