派遣社員に「ボーナス」が出ないのって違法ではありませんか? 仕事内容は同じなのに納得できません…
派遣社員として働いていて、ボーナスの時期を迎えると「仕事内容は同じなのに派遣社員にはボーナスが出ないのはなぜ? それって違法じゃないの?」と思う人も多いでしょう。 そこで今回は、なぜ派遣社員にはボーナスが出ないことが多いのかを解説した上で、ボーナスをもらえるパターンもあるのか見ていきましょう。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
派遣社員にボーナスが出なくても違法ではない
多くの場合、派遣社員にボーナスはありません。なぜなら、毎月の基本給に交通費や諸手当が上乗せされた金額が「月収」として支払われる正社員と違い、派遣社員の賃金は実際に勤務する会社から派遣元に支払う「派遣料金」から捻出されるからです。 この「派遣料金」の中には、ボーナスや交通費などに相当する金額がすでに組み込まれています。そのため、追加料金としてボーナスを支給することは「一般的にない」というわけです。派遣社員にボーナスを出さなくても法には抵触しないと考えられます。 それでも「ボーナスをもらいたい!」と思う人は、派遣社員でもボーナスを期待できるケースを確かめましょう。
派遣社員でもボーナスが出るケース
派遣社員であっても、雇用形態によってはボーナスが出るケースが大きく分けて4パターンあります。 ●紹介予定派遣として働く ●常用型派遣として働く ●ボーナス制度がある派遣会社で働く ●派遣先均等・均衡方式を採用している会社で働く ■紹介予定派遣として働く 「紹介予定派遣」とは、派遣期間終了後に派遣先の正社員や契約社員として働くことを前提とした派遣です。期間終了後は、派遣会社を通さず派遣先の会社に直接雇用されます。社員になると、ボーナス支給だけでなく定期昇給の対象にもなる可能性が出て、年収アップも期待できます。 ■常用型派遣として働く 労働者が派遣会社に登録し派遣先が決定したときだけ雇用契約を締結するという、ごく一般的な契約方法である「登録型派遣」とは違い、「常用型派遣」は派遣会社と労働者が期間を定めずに雇用契約を締結します。派遣期間が終了しても、派遣会社との雇用契約を継続させ、「派遣会社の社員」としてボーナス支給の対象となる場合があります。 ■ボーナス制度がある派遣会社で働く ボーナスを支給するかどうかは会社に決定権がありますが、派遣会社でもボーナス制度が完備されている会社もあります。ボーナス制度のある派遣会社に勤務することができれば、支給条件を満たせばボーナスがもらえる可能性がありますよ。 たくさんの派遣会社が存在するので、それぞれのメリット・デメリットを事前に把握した上で勤務先を選んでくださいね。 ■派遣先均等・均衡方式を採用している会社で働く 厚生労働省は、派遣社員と派遣先の正社員との待遇格差を是正しようと、派遣先に「派遣先均等・均衡方式」や「労使協定方式」の導入を求めています。 このうち派遣先均等・均衡方式を採用している会社であれば、派遣社員の仕事内容や責任範囲が派遣先の正社員と同等の場合、同等の待遇で扱ってくれ、ボーナスを支給してくれる可能性も高まります(図表1) 図表1