北米の映画ランキング、先週末はトップ10のうち半数をアニメーション映画が占める異例の結果に
北米の映画ランキング、先週末はトップ10のうち半数をアニメーション映画が占める異例の結果に
先週末の北米興行収入に関する見出しの多くは、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』が公開2週目で見せた大幅な落ち込みに焦点を当てていたが、もうひとつ興味深い事実が浮上した。それは、アニメーション映画の信頼性を強く証明する数字だ。 「映画」画像・動画ギャラリー Cartoon Brewが伝えたように、先週末の北米週末興行収入トップテンの半分を占めていたのはアニメーション映画だった。ランクインした作品は以下のとおり。 2位『野生の島のロズ』 1345万ドル(約20億円) 5位『Piece by Piece(原題)』 380万ドル(約5億6800万円) 6位『トランスフォーマー/ONE』 365万ドル(約5億4500万円) 8位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』 300万ドル(約4億4800万円) 9位『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』 230万ドル(約3億4300万円) Cartoon BrewとIGN USはいずれも、これが北米興行においておそらく史上初の出来事だと伝えている。また、ランクインしたアニメーション映画の多様性も興味深い。口コミで好評のドリームワークスによる『野生の島のロズ』、ファレル・ウィリアムスの半生をレゴで描く『Piece by Piece』、トランスフォーマーたちのオリジンを3DCGで描く『トランスフォーマー/ONE』、人気アニメシリーズの劇場版『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』、そして『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の再上映と、さまざまなタイプの作品が揃った。 アニメーション映画といえば、ディズニー&ピクサーの『インサイド・ヘッド2』が現時点で16億ドル(約2390億円)という驚異的な数字を叩き出し、2024年で最高の興行収入を記録している。一方で今回2位となった『野生の島のロズ』も強い持続力を見せており、公開3週間で1億4800万ドル(約221億円)の世界興行収入をあげ、監督のクリス・サンダースは最近、続編の制作をDeadlineに対し認めていた。 アニメーション映画が興行的な成功を収め続ける一方で、業界は舞台裏で問題にも直面している。ピクサーやドリームワークスなどの大手スタジオは過去1年間で人員削減を余儀なくされたほか、ワーナー・ブラザースは映画『Coyote vs. Acme(原題)』をお蔵入りにしたと伝えられており、業界内でもファンの間でも物議を醸していた。
Alex Stedman