元手100万円が5億円に。仮想通貨で夢のタワマン暮らしを実現した26歳に憧れるも…「自分もそうなりたい」と安易に考えてはいけない〈恐ろしい理由〉
「投資は長期でリスクを分散する。投機はNG」…これは投資の基本です。しかし、投機にあたる「仮想通貨」で一気に儲けてFIREする人の方がインデックス投資でFIREする人より多い……そう聞いたらどう思うでしょうか。本記事では29歳でFIREを達成したヒトデ氏の新刊『1万回生きたネコが教えてくれた 幸せなFIRE』(徳間書店)より一部を抜粋し、仮想通貨でFIREした26歳男性のエピソードと共に、投機の表と裏をご紹介します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
〈登場人物〉 ・佐藤智也…FIREしたいと願う25歳会社員。不思議なネコ小鉄を拾った。 ・小鉄…1万回生きたネコ。人間の言葉を話す。これまでの猫生で見てきた飼い主たちのFIREの成功と失敗の記録を共有できる。今回は過去の飼い主である浅田翔(26歳)の記録を智也に共有。 ・浅田翔…小鉄の元飼い主。
FIRE成功パターン:浅田翔(26歳)男性
ゴージャスな暮らし 彼の部屋は、高い天井の広々としたリビング。大きな窓からは都会のビル群が一望でき、夜景が煌きらめいている。窓際にはゆったりとしたソファセットが配置されており、その前にはガラス製のコーヒーテーブルが置かれている。 その上にあるワイングラスはとても高そうで、中には赤ワインが注がれている。ソファのクッションはふかふかで、そこに若い男性がスマホを片手に寝そべっていた。 「小鉄、なんだこの部屋。すごいな」 「六本木にあるタワーマンションですね。彼、翔さんは、〝仕事以外の方法〟でFIREをした1人です」 今まで見たことがないきらびやかな空間に自然とテンションが上がってしまう。同時にどうにも場違いのような気がしてそわそわする。 仮想通貨で5億の資産 「ところで、翔さんはどうやってこんな家に引っ越したの?」 「仮想通貨で一発当てました」 「ギャンブルじゃん!」 「そうです。投資ではなく、投機と呼ばれるハイリスク・ハイリターンな取引ですね。翔さんは、当時の貯金100万円を仮想通貨に突っ込み、その後も売買を続け、最終的には5億円もの資産を築いたのです」 「ご、5億……。わけがわからない……。しかも、この人相当若いよね」 「そうですね、このときで26歳です。彼がはじめて仮想通貨を買ったのは22歳のときなので、4年でここまでの成長を遂げました」 僕と1歳しか違わない。しかも、動き出したのは僕よりも若いときだ……。なのに、資産はとてつもなく大きい差になっている。桁違いどころの話ではない。 その事実にクラクラしてしまう。
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