ふくおかフィナンシャルグループ、保険情報1560件漏えい 保険2社の出向者…自社に無断提供
ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市、FFG)は1日、傘下の十八親和銀行(長崎市)と保険代理店子会社FFGほけんサービス(福岡市)で、顧客の保険契約情報が漏えいしたと発表した。損害保険ジャパンと大同生命保険からの出向者が無断で、延べ計1560件分の契約者氏名などを自社に流していた。 FFGによると、大手保険2社から外部への流出はなく、現時点で悪用など二次被害は確認されていない。漏えいしたのは契約者氏名や契約内容(保険会社名、保険料など)。契約者や被保険者の住所、電話番号、生年月日、口座番号は含まれていない。 このうち損保ジャパン分は2021年10月~24年3月、FFG3銀行(十八親和、福岡、熊本)やFFGほけんサービスの募集により個人向け火災保険、法人向け損害保険を新規契約・更改した計1517件。一方、大同生命分は20年3~6月、同様の募集で法人向け生命保険を新規契約した43件。 損保ジャパンからの出向者は、シェア把握を企図した自社に、自社以外の契約情報を無断提供。大同生命からの出向者は、保険商品の販売動向などを報告するよう自社から求められ、自社以外の契約情報を無断提供していた。保険両社からの報告で判明した。原因についてFFGは「出向者に対し、情報の取り扱いに関する研修や教育、業務管理が不十分だった」とし、今後は全職員の社内教育を徹底する。対象客には個別に連絡する。保険両社には再発防止措置を強く求めた。