新型ホンダCR-V登場へ!!! 日本仕様は当面モノグレード展開へ
プラグイン機能を持つ燃料電池車
2月28日、ホンダは、新型「CR-V e:FCEV(シーアー ルブイ イーエフシーイーブイ)」の日本仕様を公開した。 新型CR-V e:FCEVは、日本の自動車メーカーが発売するモデルとして初めて、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車だ。 燃料電池車の長い航続距離と、水素の短い充填時間といった特徴はそのままに、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能をくわえることで利便性をさらに高めた。結果、新型CR-V e:FCEVの一充填走行距離は600km以上、EV走行可能距離は60km以上となる予定だ。 新型CR-V e:FCEVのグランドコンセプトは「E-Life Generator」。身近に使える燃料電池車として開発された。エクステリアは、歴代のCR-Vが持つスポーティかつ機能的なスタイリングに、「クリーン」、「タフ」、「アイコニック」をキーワードとした専用デザインを採用。またインテリアには環境に配慮した素材としてシートにバイオ合皮を使う。 燃料電池システムはGMと共同開発。かつて販売されていた「CLARITY FUEL CELL」に搭載していたシステムと比べ、白金使用量の削減やセル数の削減、量産効果などでコストを3分の1にするとともに、耐久性を2倍に向上。さらに耐低温性も大幅に高めた。 また、燃料電池システムを中心としたパワーユニットを一体化することで小型軽量化を実現。ベースとなるCR-Vのエンジンマウントをそのまま活用でき、コスト低減に寄与するとともに、衝突安全性も向上させた。さらに振動や騒音が CLARITY FUEL CELL と比較し大幅に低減した。 充給電機能では、AC充給電コネクターに日本と米国における普通充電の規格である「SAE J1772」を採用。家庭のACコンセントに接続して、気軽に車両を充電できる。また、普通充電ポートに、AC車外給電用コネクター「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」を接続すれば、最大1500WのAC給電が可能な外部給電機能装備。さらに日本仕様には、荷室内に設置されたCHAdeMO方式のDC給電コネクターに「Power Exporter e:6000(パワーエクスポーターイー)」、「Power Exporter 9000」などの可搬型外部給電機を接続することで、DC外部給電機能を備えた。非常時や屋外イベントなど高出力の電力供給に活用できる。 新型CR-V e:FCEVの国内販売は2024年内を予定。価格などの詳細は今後明かされる。「Performance Manufacturing Center」(米国オハイオ州) で生産され、日本へ輸出されるそうだ。
文と編集・稲垣邦康(GQ)