仙台の自販機で缶入りラーメン販売 こんにゃく麺ではなく独自の小麦麺使う
仙台市内の飲料自動販売機で12月中旬、缶入りのラーメン「らーめん缶『醤油(しょうゆ)らーめん』」の販売が始まった。(仙台経済新聞) 【写真】仙台市内の自販機で販売を始めた「らーめん缶『醤油らーめん』」 1958(昭和33年)創業の丸山製麺(東京都大田区)が八戸缶詰グループの「三星」(青森県八戸市)と共同開発した。丸山製麺は新型コロナ感染拡大を受けて冷凍ラーメン自販機事業を立ち上げていたが、省人化・無人化のニーズの高まりに応えるとともに、「新しい温度帯へのチャレンジ」を決めた。同社広報担当者は「震災リスクが高まる中、そのまま即食できる商品を開発したかったという思いもあった」と話す。 麺は極太の小麦麺で、スープは「あっさりとした味わいで、飲み干しやすく作った」という魚介系しょうゆスープ。ネギ、メンマ、チャーシューをトッピングした。同担当者によると、既存のラーメン缶はこんにゃく麺を用いており、小麦麺を使ったラーメン缶は業界初という。製粉会社と共に試作を重ね、スープに浸したままでも伸びづらい小麦麺を開発した。 東北を中心に飲料事業を展開するサン・ベンディング東北(仙台市宮城野区)と協業し、仙台市内約130カ所、石巻市内約20カ所の自販機に順次投入する。販売が始まるとSNSで多くの反応があり、販売している自販機を探しに行って食レポを投稿する人もいるという。 「これから寒さが本格的になるので、食べて温まってもらえたら。麺の量は20グラムで少なく感じるかもしれないが、実際に食べてみると小腹が満たされる満足感がある」と同担当者。「サン・ベンディングさんの看板商品であるおでん缶と同じように長く愛されるように、引き続き新味などの商品開発に励みたい」と意気込む。 価格は500円。箸は付かない。仙台市内では、青葉区=一番町・中央・国分町エリア、宮城野区=榴岡エリア、若林区=新寺・六丁の目・伊在・荒井・大和町・遠見塚・卸町東エリアの自販機で販売する。
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