「頭がおかしくなりそうだった」...鬼才シャマラン新作で「殺人鬼」を演じる「注目俳優」がブレイク当時を振り返る
M・ナイト・シャマラン監督の新作映画『トラップ』で連続殺人犯役に挑戦するジョシュ・ハートネット。『オッペンハイマー』で注目が集まり「ルネサンス」を迎えた彼のこれまでの歩みとは?──(インタビュー)
ジョシュ・ハートネット(46)なら連続殺人犯を見事に演じられると思ったのは、M・ナイト・シャマラン監督くらいだろう。その役をやれて、ハートネットはハッピーだ。「驚くよ。今までの彼の映画とは、ひと味違う」 3万人の観客の中に「300人の警察」と「1人の殺人鬼」...映画『トラップ』予告編を見る 新作映画『トラップ』でハートネットが演じる殺人鬼クーパーは、当局が彼を捕らえるための罠だと知らずに、10代の娘と一緒にコンサートにやって来る。こう書くとネタバレがすぎると思えるかもしれないが、そんな単純な映画ではないことはすぐに分かると、ハートネットは言う。 主人公の同僚を演じた『オッペンハイマー』が今年のアカデミー賞作品賞を獲得したことで、ハートネットの過去の作品が再び注目されている。「若い頃の作品に関心を持ってもらえるのはうれしい」 ハートネットは20歳の頃に『パラサイト』(1998年)や『ヴァージン・スーサイズ』(99年)などのヒット作で、スターへの階段を一気に駆け上がった。「成功できるなんて思っていなかった。だから映画がヒットして、頭がおかしくなりそうだった」 本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。
◇ ◇ ◇ ──シャマラン監督と一緒にやって、どうだった? ものすごくエキサイティングだった。彼はいま最も並外れた監督の1人だと思う。自分の取り組んでいることが彼の関心を引いたなら、それは絶対にうまくやれるっていう証拠。だから彼から電話をもらったことは、最近の僕のキャリアに起きた幸運の1つだ。夢がかなったみたい。 ──連続殺人犯を演じることには、どんな興味を持った? この人物は心理的にどういう状況にあるのかと考えて、すぐに連続殺人犯について書かれた本を読み始めた。なかなか捉えるのが難しいキャラクターだから、彼がこんな行動に走る理由をしっかり理解する必要があった。 ──今年のエミー賞を総なめにしたコメディーシリーズ『一流シェフのファミリーレストラン』(ディズニープラスで配信中)へのサプライズ出演には、みんな熱狂した。 反響はとても大きかった。才能ある友人と一緒にやれるのは、いつだって最高だね。(企画・制作の)クリス(・ストーラー)はすごい作品を作った。(ゲスト出演することは)秘密にしておいてよかったと思ってる。 ──ジョシュ・ハートネットのルネサンスが来たね。 僕はずっと映画を作るのが好きだった。いい人たちと一緒に仕事をして、いい映画を作ることができれば、最高に幸せだ。 Trap 『トラップ』 監督/M・ナイト・シャマラン 主演/ジョシュ・ハートネット 日本公開日は10月25日
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)