「これは凄い」「嘘だろ」ズドンと“一撃”…38秒衝撃KO 涙、涙の戴冠劇に反響
タイトルを賭けた因縁のダイレクトリマッチは、誰もが驚く38秒のKO決着。右ストレート“一撃”で見事返り討ちにしてタイトル奪取。プロデビューから苦節10年で、自身初となる戴冠に成功した。 【映像】右をズドン! 38秒衝撃KO 2月24日に後楽園ホールで行われた「Krush.158」。Krushライト級王者・里見柚己(team NOVA)と伊藤健人(K-1ジム蒲田チームアスラ) のタイトルマッチは衝撃のKO劇。昨年9月のK-1でノンタイトル戦ながら里見を下した伊藤が、ダイレクトリマッチで再びKO勝利。キャリア初戴冠を成し遂げた。
昨年9月の「ReBOOT~K-1 ReBIRTH~」で対戦した両者。そのときは伊藤が2ラウンド、右からの連打で里見にKO勝利を収めている。現Krushライト級王者として再戦は避けられない里見が、Krushの舞台でダイレクトリマッチに臨んだ。 ゴングとともに伊藤が右ミドル、ローと蹴りから入る立ち上がり。里見もじわりと距離を縮めながら右を見せて前進。対する伊藤も相手の蹴り終わりに右ストレート、右ミドルなど一発に力がこもる。 すると試合開始30秒、伊藤はミドルで里見をのけ反らせる。それでも前に出る里見。左ミドルで一歩踏み込むも、どんぴしゃのタイミングで伊藤が強烈な右ストレートを一閃。顔面に被弾した瞬間に頭がガクリと落ちた里見は、そのまま後方にダウン。一度は頭を起こすが、ダメージが大きく諦めたか天を仰ぐと、ここでレフェリーがゴングを要求した。 会心の右を当てた伊藤の表情も印象的だ。立ち上がれない里見を見下ろすように「どうだ」と仁王立ち。一撃でのKO劇にファンも「一撃!」「嘘だろ」「これは凄い」とともに前回の敗戦と同じ伊藤の右の破壊力に「同じパンチを貰ってる」「全部貰ったな」と驚きを隠せない様子だった。 解説の元K-1世界二階級王者の卜部功也は「立ち上がりを見てまずいと思ったんです。サウスポーは駆け引きが大事なのに(里見選手は)いきなり勝負をしすぎたので…焦りすぎましたね」と振り返る。さらに卜部は「格闘技は感情のコントロールが難しい」と、前回の敗戦を踏まえて里見が前半から一気に勝負に出たことが敗因と指摘した。 リプレイ映像でも前のめりに出た刹那の右で脳が揺れ白目状態のシーンが映し出されると「テンプルか…」「不用意すぎたな」「気負いすぎたなぁ」といった声。卜部は改めて「里見選手が絶対に来るとわかっていたはず。そこでどっしり構えて引かなかったのが伊藤選手の技アリだった」と苦節10年で初戴冠の新王者を称えると、勝利者マイクで涙に声を詰まらせ、関係者はファンに何度もお礼を述べる姿に「いいメインだった」「おめでとう」「かっこいい」「よかったね」など祝福の声が相次いだ。