吉沢悠さん(46)妻は常に味方でいてくれる存在「円満だからこそ、不倫役も全力で臨めます」|STORY
昔から変わらない甘いマスクと、優しいオーラを纏った実力派俳優・吉沢悠さん。プライベートでは、2013年にモデルの桐山マキさんと結婚。デビューから27年、俳優として活躍しながら公私に充実した毎日を送っている吉沢さんに、これまでの俳優人生や、40代でも生き生きと輝き続ける秘訣、結婚生活などについて語っていただきました。 【写真あり】甘いマスクと大人の色気...吉沢悠さん(46)の現在
夫婦関係が上手くいっているからこそ、不倫の役も振り切って演じられる
俳優業は不規則で家を空けることも多いので、妻には苦労をかけている面もあると思います。その分時間が許す限り、愛犬も一緒にカフェでランチをしたり、旅行に行ったり…夫婦の時間は大事にしていますね。僕たちには子どもがいないので、夫婦それぞれが単独でも行動できてしまう。だからこそ相手が最近どんなことをしていて、何を考えているのかということに無関心にはなりたくないと思っていて。できるだけパートナーに対して、アンテナを張るように心がけています。 うちの妻は負けず嫌いなところがあり、辛い時でもあまり弱音を吐かないんですよ。そんなふうに自分の弱い部分を必死に見せないようにしている人に「いやいや、今辛いんでしょ?絶対何かあるでしょ?」と無理に土足で踏み込んでいくのも良くないと気づいたんです。本当は吐き出して欲しい気持ちもありますが、それが相手にとって心地よいかどうかはまた別の問題ですよね。夫婦のコミュニケーションの中で得たこの気づきは、家庭の外の人間関係でも活かされています。 昨年、テレビ朝日系のドラマ「泥濘の食卓」で不倫に溺れる男性の役を演じたのですが、実際の夫婦関係がうまくいってないと、そういう役はできないと思いました。演じている最中に、もし実生活でもリアルに不倫していて現場を撮られたとしたら「プライベートでもそうなんかい!」と一番美味しいところを持っていかれるだけですからね(笑)。絶対にそういうことはないという自信があるからこそ演じられる役だと思っています。プライベートがちょっとでもグレーだったら、さすがに罪悪感がちらつくと思うんですよ(笑)。自分に叩かれる要素が無いから、どんなにひどい役でも受けて立ちますし、思いっきり振り切って役に没頭できますね。 そんな、いわゆる“クズ”なキャラクターに対しては、「なるほどな、わかるぞ」と感情移入して寄り添うことはできませんが、なぜそうならざるを得なかったのか…その背景や原因を紐解いていくのは面白いんです。「泥濘の食卓」で不倫した男の役で言うと、夫婦関係が破綻して、子どもとも意思疎通ができないという家庭内のフラストレーションがあったんですよね。支えとなる存在もなかったことで、不倫という安易な心の居場所に救いを求めてしまった…。そういう意味では、きっと寂しかったんだろうなと想像できる。そんなふうに向き合いながら、役作りをしています。 僕にとって妻は、いつでも絶対的に味方でいてくれると心から思える人。だからこそ、自分自身も彼女を裏切ってはいけないなと思っています。今後もどんなにクズ役のオファーが来たとしても、クリーンな自分で正々堂々と演じますよ(笑)。