どうりで“いい道”だ! 実は「もと有料道路」関東甲信の神ルート5選 無料化で地域の動脈に/知る人ぞ知る抜け道に!?
有料時代の恩恵を今に伝える?「もと有料道路」5路線
一般道を走っていて、ある地点から歩道が明確に分離されたり、立体交差が連続したりして、「ずいぶん立派な道路だな」と思ったことないでしょうか。また急に拡大した道幅がすぐに元通りになったり、中途半端なサイズの駐車帯が路肩に現れたりと、不自然に感じる道路の作りを見かけることもあります。 【すごくいい抜け道も?】これが「もと有料道路」のいい道5つです(地図/写真) じつはこうした道路は、もともと「有料道路だった」可能性があります。首都圏から気軽にドライブできる範囲にある、そうした“もと有料道路”を5つ、ご紹介しましょう。
八王子バイパス
国道16号を町田市から八王子方面に北上し、相模原市の元橋本交差点から先は、路肩から歩道が消え、立派な中央分離帯を持つ片側2車線の道路となります。ここはかつてNEXCO中日本が管理していた有料道路「八王子バイパス」だった区間です。 この高規格区間は京王線をくぐった先、八王子市の北野町南交差点まで続き、この間に信号はありません。他の道路との流出入は十分な減速車線、加速車線を持つ相原、鑓水、片倉、中谷戸、打越の各ICが担います。またこれらICの案内看板には、かつて高速道路と同等の「緑地に白文字」が用いられていました。 無料開放は2015年10月で、これにともない看板類も青地のものに置き換えられています。
富士見川越バイパス
埼玉県にある国道254号「富士見川越バイパス」は、国道463号「浦和所沢バイパス」と、国道16号「川越バイパス」とを結ぶ重要な軸として機能しています。 この富士見川越バイパスは1981年、「富士見川越有料道路」として開通しました。 西側に並行する国道254号の現道は、東武東上線西側の高台を通る旧川越街道を改良したもので、道幅が狭い上、市街地を通ることから脇道との交差点も多く、いまも渋滞が頻発しています。そこで東武東上線の東側、新河岸川沿いで主に農地として利用されていた低湿地を貫く形のバイパスが、有料道路として整備されたのです。無料開放は2009年8月でした。 かつての料金所は、2015年に開業した大型ショッピングモール「ららぽーと富士見」のすぐ北側にあたる本線上に設けられていましたが、地元のクルマの多くは市街地を回り込む形で料金所を迂回して通行していました。