値上げを控えて給油に訪れた車が列を作ったガソリンスタンド＝金沢市入江２丁目

　政府が石油元売り会社に支給している補助金が19日から縮小されるのを前に、石川県内では18日、値上げ前に給油しようという車が列を作った。ガソリン価格は段階的な引き上げが見込まれ、スタンドを訪れた人からは「ただでさえ冬は燃料代がかさむのに」「少しだけでも入れとかんなん」との声が漏れた。 　金沢市入江2丁目の「北星ファイブ入江店」は、16日にレギュラー価格を1リットル当たり3円上げ、来週さらに2円アップを予定している。 　同市西金沢4丁目の土橋輝男さん（83）は「冬場は灯油も入れんなんし、もう泣き寝入りするしかないね」とこぼした。同市松村7丁目の自営業西佑樹さん（70）は、復旧工事で能登に行くことがあるとし「たかが5円でも長い距離を走れば負担は大きくなる。減税してほしい」と注文を付けた。 　店長の加藤浩之さん（41）によると、金銭的な負担を考慮して一度の引き上げ幅を抑えるようにしているという。店のLINE（ライン）などで事前に情報を配信しているとし「値上げ前の週末は駆け込み需要で混雑することが予想される。混乱しないよう対応したい」と話した。