大学ナンバーワン左腕らしく泰然自若の構えを崩さず、目標としてきた舞台が目の前に迫っても、頼もしくその先を見据えている。

「次のステージでは、日の丸を背負って戦うこと、入った球団の勝利に貢献して日本一を取れるような野球人生にしたい」

アマチュア時代にかなえられなかった「日本一」の夢は、プロの世界で果たすべき目標となった。栄冠に導く球団はどこになるのか－。運命の日を待つ。（萩原翔）

◆中日・山本将道スカウト「順調に来ている。最後なので、投げても投げなくても見に来る予定だった。（今季は）短いイニングだったが、崩れることなく結果を出していたのはすごいこと」

★阪神「地元の子、リストの最上位」

阪神も1位指名を公表しない方針だが、地元・兵庫県生まれの金丸を1位候補に挙げており、担当スカウトらでリーグ戦のほぼ全日程を視察。編成担当者もこれまでに「今年のドラフトの目玉選手であることは間違いない。地元の子でもあるし、リストの最上位に置く」と語ってきた。金丸が大学で師事してきたのは、藤川球児新監督を阪神コーチとして指導した山口高志氏（現関大アドバイザリースタッフ）でもあり、縁深い。

■金丸　夢斗（かねまる・ゆめと）

2003（平成15）年2月1日生まれ、21歳。神戸市出身。広陵中から神港橘高に進み、関大では1年秋のリーグ戦から登板し、2年春と3年秋、4年春に防御率1位。2年秋と3年秋に最優秀選手。2年秋と3年秋、4年春にベストナイン、3年秋は最優秀投手に選ばれた。今年3月に侍ジャパンに選出されて欧州代表戦に先発し、2回パーフェクト、4奪三振と好投した。最速154キロ。左投げ左打ち。177センチ、77キロ。