ハリス副大統領が「私も銃所有者」とアピール、右派の批判に対抗
米大統領選の民主党候補のカマラ・ハリス副大統領は、米CBSのドキュメンタリー番組『60ミニッツ』のインタビューで自身がグロック社製の拳銃を所有していることを明かした。彼女と副大統領候補のティム・ウォルツ知事らは、銃規制についての右派からの批判に対抗するため、自らの銃の所有をアピールしている。 ハリス副大統領は、「ずっと前からグロックを持っている」と語り、銃を購入した理由としては、自身が以前に法執行機関に務めていたことを挙げた。その銃を撃ったことがあるのかと尋ねられた彼女は、「もちろんある」と答え、射撃場で撃ったことがあると説明した。 ハリスは、先月のトランプ前大統領との討論会で自身が銃を所有していることを明かして、一部の視聴者を驚かせた。トランプは以前から彼女やウォルツらが「人々の銃を奪おうとしている」と主張してきたが、ハリスはこの討論で自身もウォルツも銃を所有していることを明かして、「私たちは誰の銃も奪うつもりはありません。嘘をつくのはやめなさい」と語っていた。 ハリスは、2019年に「個人の安全」のために銃を所有していると述べており、彼女の関係者はCNNに対し、「凶悪な犯罪者を刑務所に送る責任を負う検察官は通常、自身を守るために銃を所有している」と説明していた。 彼女はまた、最近のオプラ・ウィンフリーとのイベントでも銃の所有について語り、「誰かが私の家に侵入してきたら、撃たれます」と語っていた。 ハリスだけでなく、ウォルツも銃を所有しており、熱心なハンターとしても知られている。彼は、議会にいた当時に全米ライフル協会(NRA)からの支持を受けていたにもかかわらず、銃規制を公然と支持していた。 ■ハリスの銃暴力対策は? ハリスは、銃規制の強化を支持しており、銃を購入する際の身元調査の徹底や殺傷力の高い攻撃用銃器(アサルト・ウェポン)と大容量弾倉の禁止、自他に危険を及ぼす恐れがある人から銃を取り上げる法律の「レッドフラッグ法」の拡大を提唱している。 彼女のウェブサイトには、銃暴力を防ぐために法執行機関への投資を拡大し、既存の銃暴力防止プログラムを強化することが記載されている。 ハリスの60ミニッツのインタビューは、彼女が大統領候補に選ばれて以来、主要メディアのインタビューを受けていないという、メディアやトランプ陣営からの批判を受けて行われた。しかし、選挙が近づくにつれて彼女はCNNやローカルメディア、ポッドキャストなどでより多くの取材を受けるようになっている。世論調査では依然としてトランプとハリスが接戦状態にあるが、ハリス陣営は資金集めで大きくリードしている。 60ミニッツは、トランプにもインタビューの機会を申し出たが、トランプ陣営は、番組のファクトチェックに異議を唱えたり、以前のインタビューに対する謝罪を要求したりするなど、「理由を変えながら」キャンセルしたという。ハリスは、この件に対する意見を求められると、「彼が視聴者に有意義で考え深い対話や質疑応答を提供しないのであれば、彼の集会を見てください」と述べた。さらに「彼の話す内容は全て自身のことや個人的な不満ばかりです」と主張した。
Alison Durkee