<爆風スランプ>レジェンドバンドがデビュー40周年で再集結! 全員60代のメンバーが“生きがい”を語る
◇曲はラップ調に 「Runner」以前のキテレツな爆風スランプに原点回帰?
曲はラップ調になった。このことに中野さんは少し困惑したという。
「昨年の暮れに“生きがい”というテーマが俺の中であるので、これを元に曲を作りましょうとなって。俺が詞を作って(メンバーに)投げたところ、末吉さんがすぐに、なんとラップの曲を書いてきてくれて。ラップかよーって困りました(笑い)」
中野くんは「新しいジャンルを一応、自分の中で名付けて。“語らうようなラップ”で“語(かた)ラップ”と。自分としては良い曲できたなと思いながらも、現在の日本のラップの流れとはちょっと違うので、どういうふうにラップ界隈の方が受け取るのか非常に気にしております」と率直な思いを吐露する。
河合さんは「初期の頃の爆風スランプの曲調なんですよね。『Runner』以降、メロディー志向になる以前のキテレツだった爆風スランプ。俺は原点となった40周年ということで良いなと思いました」と語る。
末吉さんは「爆風スランプは、今みたいにラップが流行(はや)る前に『嗚呼!武道館』(1985年)のようにラップの曲を出してるんです。だから私は、中野がこれほど困るとは夢にも思わなかった」と笑う。
和佐田さんは「まぎれもなく爆風スランプの音になってるんですよね。やっぱりすごいメンバーだな思いました。歌ってない(ラップな)のに、こんなに存在感があるんだと思ってびっくりしました。良いバンドです!」と自信をのぞかせる。
ちなみにメンバーの“生きがい”は? 末吉さんは「何年生きられるか分からないけれど、ドラムがうまくなりたい」、和佐田さんは「みんなの前でライブをやることが、生きがい」、河合さんは「父が亡くなった年齢の73歳よりも長く生きること」、中野くんは「125歳まで歌い続けること。あと、阪神タイガースが生きがい」と明かした。
後編は、1980~90年代の活動当時の思い出やベストアルバム、ツアーへの意気込みを語る。