老後の住み替えはワナがいっぱい…今の住まいは「終の住処」となりうるのか?
「人生最後の大きな決断」 タイミングが難しい
成功と失敗の2つの事例を紹介した。寿命と住まいの耐用年数を考えると、快適に住むためには住み替えるかリフォームなどが必要になる。しかし、住み替えは成功するか、失敗するかでその後の人生にも大きく影響する。 まさに、老後の住まいや終の住処の決断は「人生最後の大きな決断」といえる。 おそらく今の家を購入した際は、結婚したのが理由、子どもが小学校に入学するなど、タイミングがわかりやすかったのではないか。 一方、シニアの住み替えはタイミングが難しいといえる。ここでは詳しくは触れないが、高齢化社会に突入した日本では、シニア世代に優しいさまざま選択肢が広がっていることを、覚えておいてほしい。 住まいほど人生に密着したものはない。どんな人の人生にも、その中心には家がある。家が理想的な状態であれば、心のよりどころになり、安心して外に行くこともできる。住まいは人生の拠点であるとともに、幸せの象徴ともいえるのである。 いくつになったとしても、「納得できる住まい」に出会い、よりよい人生を歩まれることを心より願っている。 ●書籍『60代から終の住処を考えるための住まいのエンディングノート』発売中マンショントレンド評論家・日下部理絵さんが考える、不動産特化型の「エンディングノート」。自宅の資産価値やローン残高、将来的な活用の可能性、家に対する考えなどを「書き込んで整理する」ためのツールとなる本です。本書を使うことで、将来的な相続に備え、「わが家」を資産として活用する方法や住み替えの可能性などを整理することができます。 【関連記事】 >>シニア向け住宅はどんな種類があるの?高齢者向け住宅の特徴や費用感をわかりやすく解説【終の住処の選び方1】 >>シニア向け住宅の選び方のポイントは?高齢者向け住宅のメリットとデメリットを比較解説【終の住処の選び方2】
日下部理絵