涙の引退試合で二塁打、西武・岡田雅利「打率10割で終わられたのがうれしい」 試合後セレモニーでは場内の笑い誘う
◆西武0ー1ロッテ(14日、ベルーナドーム) バットと足で自らの引退試合を盛り上げた。今季限りで現役を引退する西武の岡田雅利捕手(35)が引退試合となった14日のロッテ戦に2番捕手で先発。初回の守備と攻撃だけ出場し、最後の打席で二塁打を放った。 ■「おかまさーーん」前代未聞の引退声出し、岡田雅利が最後に絶叫した言葉も前代未聞【動画】 1死から3年ぶりの1軍の打席へ。「割れんばかりの『おかだコール』にもう耐えられませんでした」。感極まり、指で涙を拭った。ロッテ小島の4球目、148キロの速球をフルスイングすると打球は左翼線への二塁打に。「いいぞ、いいぞ、おかだ」の大コールに体を震わせた。 通算119本目の安打。「絶対に泣かないと決めていたが駄目でした。大きな声援をいただいて『よし、やってやろう』とい気持ちにさせてもらい、ヒットが打てた」 続く野村大の右飛ではヘッドスライディングで三塁へ。ユニホームを泥だらけにした。左膝の故障に苦しみ続けた男。「手術後の僕にはあれが全力でした。最高な気分ですし(今季を)打率10割で終えられたのがうれしい」と会心の笑みを浮かべた。 試合後の引退セレモニー。「大きな活躍はできませんでしたが、このような場を設けていただけたのは僕の人柄なのでしょうか」と笑いを誘った。巧みなバントと確かな守備力で西武一筋11年の岡田は、さわやかにフィールドを去った。
西日本新聞社