センバツ高校野球 山梨学院に春の便り(その1) 2年連続6回目の選出 /山梨
第95回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の出場校を決める選考委員会が27日開かれ、山梨学院(甲府市酒折3)が選ばれた。同校の出場は昨年に続き6回目で、山梨県勢のセンバツ選出は5年連続。3月10日に組み合わせ抽選会があり、18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。【竹田直人、宮田哲、大村健一】 学校内のホールに集まった選手たちは、大画面に映った選考委員会の様子に真剣に見入った。関東地区の最初に「山梨学院」と校名を呼ばれると、大きな拍手をして喜んだ。「関東大会では、投打とも試合ごとに成長した」という選考委員の評価に、うれしそうな表情を浮かべる選手もいた。 出場決定を受けた記者会見で、吉田洸二監督は「(2022年秋の)関東大会では、弱いなあと思う場面も、強いなあと思う場面もあった。振れ幅の大きなチーム」と特徴について説明。「高校野球では、実力以上に勢いに乗ることが勝敗を決めることがある」とし、「どれだけ勢いに乗れるかが鍵」と話した。 選考委員会から安定した投球を高く評価されたエースの林謙吾(2年)は「22年の夏はスタンドからしか甲子園を味わえなかったが、それでもすごかったので投げるのが楽しみ。打撃陣が良いので、自分がしっかり投げられれば必ず勝てる」と話した。主軸の高橋海翔(同)は「甲子園では本塁打を狙うのではなくヒットの延長が本塁打という気持ちでやっていきたい。大阪桐蔭の前田(悠伍)投手とやれれば。同学年のトップの投手に通用するか試したい」と腕をぶしていた。 ◇特別号外を配布「勝って帰って」 山梨学院高とJR甲府駅前では、同高のセンバツ出場決定を報じる毎日新聞の特別号外が配られた。「春切符」の見出しが目に飛び込んでくる紙面を手に、生徒会長の井上希(のぞみ)さん(16)=2年=は「頑張って練習する姿を見ているのでよかった。甲子園では一つでも多く勝って、帰ってきてもらいたい」と話した。【宮田哲】