機関連結部に異物入りエンジン停止、岸壁に衝突か 運輸安全委 和泊・クイーンコーラルクロス事故
鹿児島と沖縄を結ぶフェリー「クイーンコーラルクロス」(7914トン)が1月に和泊港(鹿児島県和泊町)の消波ブロックに衝突した事故で、運輸安全委員会は30日までに「機関の連結部に異物が混入したためエンジンが停止し、制御できなくなったと考えられる」とする報告書を公表した。 【写真】〈関連〉船舶検査を終了したフェリー「クイーンコーラルクロス」=1月16日、鹿児島市の谷山港
報告書によると、入港時に操縦ハンドルと燃料を供給する制御装置の連結部に異物があった。着岸するためエンジンを逆回転し減速しようとしたところ、連結部に入り込んでいた異物の影響で燃料制御機器が作動しなかった。そのため十分な燃料を供給できず、エンジンが止まったとみられる。異物は潤滑油の注入時に混入した可能性がある。
南日本新聞 | 鹿児島
【関連記事】
- 着岸時に衝突、フェリー乗客137人は船内で一夜 船首に幅10cmの亀裂、運航再開めど立たず 和泊港・クイーンコーラルクロス
- 燃料供給されずエンジン停止、フェリー着岸時に衝突 制御装置の不具合が原因、船舶検査で安全確認 クイーンコーラルクロス18日運航再開へ 和泊港事故
- 鹿児島-鹿屋が30分圏内に?! 小型高速船でマリンポートかごしまと鹿屋港結ぶ定期航路開設へ 大隅半島観光の活性化に期待
- 火災で村営船が長期欠航…“海の仲間”は優しかった。業務の合間を縫って物流を代替、燃料運ぶ適合証も取った。「それがシーマンシップだから」 鹿児島・十島村
- 紙テープ揺れる岸壁の別れ…もうできないの? 県が異動期特例を廃止「人手足りず安全確保難しい」 鹿児島新港・名瀬港