2023年プロ野球 球団別「劇的すぎるサヨナラゲーム」(パ・リーグ編)
■オリックス・バファローズ:信頼し合うバットマンたち
優勝したオリックスと言えば、沢村賞の山本由伸はもちろんのこと、吉田正尚の穴を埋めた森友哉、首位打者に輝いた頓宮裕真……とキーマンが何人も思い浮かぶ。 その面々が揃って活躍したサヨナラ勝利が5月6日の西武戦だ。この日は先発の山本由伸が7回2失点と力投。だが、8回にも1点を追加され、1対3と2点を追いかけ、9回裏の攻撃へ。2死満塁という絶好のチャンスの場面で、まずは森が同点に追いつく2点タイムリー。続く頓宮がライト前へサヨナラ打を放ち、劇的勝利を収めた。 その9回裏の攻撃について、殊勲打の2人が互いに信じ合うコメントを残したのが印象的だ。 ―– 『後ろの頓宮につなぐ、決めてくれると信じて打席に立っていた』 ~『スポニチアネックス』2023年5月6日配信記事 より(森友哉の言葉) ―– 森友哉がこう語れば、頓宮は次のように切り返す。 ―– 『積極的に森さんがいく姿を見て、僕もファーストストライクからバットを振れた。それでいい結果につながった』 ~『スポニチアネックス』2023年5月6日配信記事 より(頓宮裕真の言葉) ―– この試合も含め、今季のオリックスはサヨナラ勝ちが7回。それ以上に1点差の勝敗が28勝13敗で15もの貯金をつくったあたりに勝負強さがうかがえた。 もちろん、ここで挙げた試合以外のサヨナラゲームが忘れられない、という人もいるはず。そうやって語り合えることもまたプロ野球の醍醐味だ。