辞表提出した川勝知事の再出馬は?…「2027年開業断念」は静岡の未着工が理由は‟虚偽‟で
静岡県の川勝平太知事の「不適切発言」をめぐり、メディアは一斉に集中攻撃した。そして、10日、川勝知事は辞表を提出する予定だ。 【写真】川勝知事はなぜ「セクハラ事件」に目をつむったのか 4月2日夕方の突然の辞意表明のニュースは、静岡県だけでなく、全国を駆け巡り、まるで、「お笑い川勝劇場」の様相を呈した。
川勝知事の「全国デビュー」
これまで、何度も不適切発言を繰り返した川勝知事だが、自民党県議団はどうしても辞めさせることはできなかった。 川勝知事本人から「辞めます」と宣言してくれて、いちばん大喜びしているのは、いままで辞めさせられなかった人たちである。 過去の暴言失言のほうが今回の発言よりももっとひどかったのに、手も足も出なかったからである。 「嘘つきは泥棒のはじまり」。 このびっくりする暴言が、川勝知事の記念すべき全国デビューとなった。 2019年11月19日の定例会見で、川勝知事は三重県の鈴木英敬知事(当時)に対して、「嘘つきは泥棒の始まり」と非難したのだ。 共同通信が「三重県知事をうそつきと非難 静岡知事、リニア駅発言で」の見出しで、配信した。北海道、秋田魁、新潟、信濃毎日、岐阜などほぼ全国の地方紙がそのまま使った。 ふつうであれば、「嘘つきは泥棒のはじまり」のほうが罪は大きいはずだったが、記事は小さく、そのままうやむやになった。 この発言の経緯は、10月に皇居で行われた「饗宴の儀」で鈴木知事と同席した川勝知事が、三重県のリニア新駅に関する鈴木知事の話を勝手に定例会見で明かしてしまったのだ。 まだ何も決まっていないリニア新駅について、鈴木知事は「事実無根であり、断固抗議する」となった。それに対して、川勝知事は開き直り、「嘘つきは泥棒のはじまり」と鈴木知事を名指しで非難した。 同じ会見で、川勝知事は「最近はあったこともなかったことにするようなことが、政治家の間で横行している。嘘つきは泥棒のはじまりです。ましてや人の上に立つ人は、嘘偽りを言ってはいかんというふうに強く思っておりまして、そういう意味では、(わたしは)そういう資格を持った政治家かなと思います。嘘つきは不健全なことだ」と自信たっぷりに述べた。