グリーンランド獲得に軍事行動も トランプ氏の狙いは?長男も現地に
北極海に浮かぶ世界最大の島、グリーンランド(デンマーク領)を「欲しい」と言い続けているのが、アメリカのトランプ次期大統領です。7日、フロリダ州にあるマーアラゴで1時間以上にわたって会見し、獲得のためには軍事行動の可能性も排除しませんでした。 【画像】グリーンランド獲得に軍事行動も トランプ氏の狙いは?長男も現地に
■トランプ氏の狙いは?長男も現地に
アメリカ トランプ次期大統領 (Q.グリーンランドとパナマ運河、軍事と経済で威圧しないと断言できる) 「できない。どちらも経済安全保障に必要だ。デンマークに権利があるのか怪しい。権利を持っているなら放棄すべきだ。自由な世界を守るために」 グリーンランドは約5万6000人が暮らしている島で、NATO加盟国であるデンマークの自治領です。つまりトランプ氏は同盟国に軍事行動も辞さないと脅しています。 グリーンランドだけではなく、パナマ運河も支配し、カナダを51番目の州にすると領土拡大の野心をむき出しにする次期大統領。グリーンランドにはすでに使者を送り込みました。長男のジュニア氏です。 トランプ・ジュニア氏 (Q.なぜグリーンランドに) 「純粋に観光です。以前にも話していたんです。本来は去年春に来て、いろいろやろうと思っていた」 観光とは言うものの、SNSには、おなじみの「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」と書かれた帽子をかぶった地元住民との写真が…。 トランプ・ジュニア氏 (Q.トランプ氏はグリーンランド購入の準備をしているのか) 「父も立ち寄るかもしれないが、その時に考えましょう」
■過去にはトルーマン大統領が打診も
他の国の土地を買い取る。荒唐無稽にも思えますが、歴史を振り返ればなかったことではありません。 アメリカは建国以来、併合や他国からの購入で領土を拡大してきました。アラスカはロシアから買い取った土地であり、最も新しいところでは1917年にデンマークからバージン諸島を購入しました。 グリーンランドについても第二次世界大戦後、トルーマン大統領が購入を打診したことがあります。トランプ氏も1期目に買い取る構想を掲げたものの、デンマークの首相に一蹴されていました。何しろ今は21世紀。領土拡大など過去のもののはずです。本気なのか、それともトランプ流交渉術なのか。 CNN国政担当 ゼレニー主任記者 「質疑応答のなかで、トランプ氏はその政策を実行する意思を示した。初めて“安全保障”という名目も持ち出した。空威張りとなるか現実となるか不透明だが、本気でグリーンランド、カナダ、パナマ運河の獲得を考えている」