阿部監督、19年ドラ1右腕続投のワケ 6回2死から四球連発し逆転打「いい勉強になったと思いますよ」
◆JERA セ・リーグ 巨人2―4中日(22日・東京ドーム) 巨人が中日に痛恨の逆転負けを食らい、引き分けを挟み今季初の4連敗を喫した。初回、丸の今季チーム初となる先頭打者本塁打で先行。3回には坂本勇人内野手(35)がNPB歴代単独2位に浮上する通算450本目の二塁打を放って2点目につなげたが、先発の堀田賢慎投手(23)が6回2死から連続四球を出し3失点で逆転を許し、今季初黒星。首位・阪神とのゲーム差は2・5で、24日からは敵地・甲子園で3連戦に臨む。 迷いはなかった。6回、1点を返され、なおも2死一、二塁のピンチ。阿部監督は先発の堀田を続投させた。しかし、無情にもカリステに右翼フェンス直撃の逆転二塁打を許した。「見ての通りだね。(堀田を)代えなかった僕が悪いので。けど、あそこで代えて楽をさせたくなかった。自分で四球を出したんだから。いい勉強になったと思いますよ」。結果的に就任後ワーストの4連敗となったが、今季3勝を挙げている23歳右腕の成長を期待した。 5回まで無失点。6回、2死を奪ったが乱れた。田中に初球、ストライクを奪いながら4連続ボールで四球を与えた。続く福永にも四球を許すと、細川に左前適時打を浴び1点差に迫られた。それでも指揮官の頭に継投の2文字はなかった。「投げ切らせたいっていうのはあるよね。勝負の世界だからさ、勝ち負けつけさせるまでは投げさせたいっていうのは信念で持ってるから。同点じゃ、代えないぞって。スターターは特に。1週間に1回なんだからね」 先発では3戦無失点中だった堀田。この試合も5回まで0を並べ、計20回2/3イニング無失点中だった。先発ローテの座を盤石とするまで、あと一歩に迫っているからこそ、若き右腕に託した。この1敗を糧に成長するかは堀田次第だ。 この日は打順も大幅に変更。指揮官が「とにかく先取点を取りたい、攻撃的にいきたいというのを踏まえた打順でした」と明かしたように、坂本を4月19日の広島戦(マツダ)以来、今季2度目の2番に配置。好調の岸田をプロ7年目で初の5番に起用した。 初回、丸の先頭打者弾で先制。3回にも坂本の左翼線の二塁打で好機を作り、岡本和の左犠飛で追加点を奪った。序盤は功を奏したが、結果、中日と同じ9安打を放つも2点止まりとなった。 交流戦前最後は、24日から甲子園で首位・阪神との3連戦。昨季3勝10敗と大きく負け越し、今季も2敗1分けと勝てていない鬼門だ。「何とか勝ち越せるようにやりたいなと思いますし、本当、泥臭くやって、交流戦に入れれば」。もがきながら、ただ勝利を目指す。(井上 信太郎)
報知新聞社