このままではマズイ…。J1リーグ、前半戦ガッカリだったチーム(6)対策に為す術なし…。無得点試合多数、内容に雲泥の差
2024シーズンの明治安田J1リーグは折り返し地点を過ぎた。前半戦(第19節まで)の結果を振り返ると、昇格組ながら首位をひた走るFC町田ゼルビアや、盤石の強さを見せる鹿島アントラーズなど好調なチームがある一方で、長く不振に喘いでいるチームも複数ある。今回は、今季のJ1リーグ前半戦で残念ながら低調な戦いぶりとなっているクラブを紹介する。(情報は6月26日時点の『transfermarkt』参照)
サガン鳥栖 前半戦順位:17位 前半戦成績:19試合5勝2分11敗 2022年の川井健太監督就任後、徹底的なポゼッションサッカーを指針としてきたサガン鳥栖だが、3年目の今季も一定の成果を得られずにいる。 今季は勝利した5試合すべてで3得点以上をあげている一方で、11敗のうち7試合が無得点に終わっている。対策されると為す術もなく、自分たちのサッカーが出来るときと出来ないときの内容の差が激しい印象を受ける。 劣勢の試合は、必ずと言っていいほど最終ラインでのパス回しが多くなる。GKパク・イルギュを含めた軽快なパス回しは鳥栖の武器のひとつだが、そのパス回しの矢印が前へ向かないために、相手から猛烈なプレッシングを受け、慌てて前へロングボールを前線へ送り込むケースが多い。前線にはマルセロ・ヒアンという優秀なFWがいるが、数的不利だったり、ヒアンが降りてきてしまっていたりするため、難なくボールを回収され相手の攻撃の起点となってしまっている。 河原創をはじめとした中盤の選手もビルドアップのためにポジションを下げるため、いざ前線にボールが渡ってもサポートがいない場面が散見される。リーグ上位の走行距離でそれをカバーしているが、もうすこし縦への意識を徹底しないと、不安定な戦いから脱却することは出来ないだろう。
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